数年前、階上の家から、小さなエケベリアと呼ばれる多肉植物が落ちて来て、植えたところ、それがどんどん増えて来て、今やプランタにいくつもある。
エケベリアはベンケイソウ科エケベリア属の多肉植物で、メキシコなど中南米が原産なのだそうだ。花びらのように広がる肉厚な葉がかわいらしい。
イタリアに来た当時は、ローマに7年住んでいたが、ローマではアパートの窓やバルコニーではよく赤いゼラニウムの花を見かけた。しかし、ミラノでは、ゼラニウムも見かけるが、意外に多肉植物が成長し、茎が長くなって外に垂れるように伸び、黄色の花を咲かせている光景をよく見かける。
昨年、伸びきった茎同士を撚ってみたり、三つ編みにしてみた。すると、今まで、大きな茎の下に陰になっていたものが、直接陽を浴びられるようになって来て、ぐんぐん育ち始めたが、今やどれも再び伸びきっている!
この冬は、普段よりは一気に気温が下がったと言うこともあったせいか、今までに見ないくらい紅葉した。5℃から10℃の気温が1カ月程度続き、気温差が10℃以上になることが紅葉の条件だと言う。植物は消費エネルギーを抑えるために葉の働きを徐々に止めていくのだそうだ。
葉の緑色のもとになっているクロロフィルが分解されて数が減少。すると、元から葉に存在していた別の色素が目立ち始めたり、クロロフィルが分解される前に新たに生成されたりするのだそうだ。
広葉樹は紅葉の後に落葉するが、多肉植物は葉を落とさない。なので、一般的には春になると紅葉色がさめていき、本来の色に戻っていくと言う。面白い!(現在まだ赤みが残っていて美しい)
目が覚めるような山吹色!毎朝蜂がやって来ている。
ちなみに、エケベリアの花言葉は、「優美」「たくましさ」。確かに、小さな芽も生き延びて、これだけ増えたのだから、頑丈で強く、またそれは強くくじけない意志さえ感じるような逞しさだ。
植物が光に向かって伸びる性質は「光屈性」とか「向日性」と呼ばれるが、愛情と手間をかけて子どもを育てる過程に非常によく似ていると思う。
植物が光合成をして育つために光、水、栄養が欠かせないように、子どもが健やかに育つには愛情、栄養、安全な環境が必要。親がすべてを強制するのではなく、子どもが自ら成長する力を信じ、良い環境を整えて見守る…簡単そうで、難しい。
そして、植物を育てながら、癒され、愛おしく思う心。お世話することで得られる喜びに、ささやかな幸福感を感じている。
今日の一句
花を愛で 心の余裕 癒しの朝





