イタリア 国民投票 〜 Referendum | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 

 

明日の6月8日(日)と9日(月)、イタリアでは、労働及び市民権に関する国民投票が行われる。

 

1) 不当解雇について

この国民投票は、2015年3月にマッテオ・レンツィ政権により導入された不当解雇時の労働者保護に関する現行法の廃止を提案するもの。
 

具体的には、従業員が15人以上の企業では、2015年7月3日以降に雇用された労働者に対し、たとえ裁判官によって解雇が違法と判断されたとしても職場に戻ることはできない。現在までに、500 万人以上の労働者が復職を妨げる法律によって罰せられている。

 

今回の規定が廃止されれば、不当解雇時に再び復職の可能性が認められるようになる。

 

 2) 中小企業の労働者に関する解雇とその補償金について

従業員が16人未満の企業では、不当解雇の場合、裁判官が雇用関係の終了を不当と判断したとしても、労働者は最大3か月分の補償を受けることができる。

 

 3) 有期雇用契約

理由なしに最長12か月までの有期労働契約を結ぶことを可能にしている「レンツィ改革」の撤廃を求めるもの。イタリアでは、約2万人が、臨時雇用を正当化することなく、最長300か月の有期雇用契約を結んでいる。有期雇用契約の利用理由を示す要件を復活させる必要がある。

 

 4) 請負業務における連帯責任

イタリアでは、毎年500万件を超える労働災害が報告されており、死亡者は約1.000人に達しているという。労働者が被った労働災害に関して、発注元・元請け・下請け企業の間での「連帯責任」の廃止を提案。

現在の規定では、労働災害が発生した場合、その責任は原則として請負企業(元請けや下請け)に限定されており、発注元企業(いわゆる「親会社」)は除外されている。この規定を撤廃することで、「賛成」が通れば、発注元企業にも労働災害の責任が及ぶようになる。

 

 5) 市民権

非EU圏出身の成人外国人がイタリア国籍を取得するために必要な法定居住期間を、現行の10年から5年に短縮。

これらの国民投票は、いずれも有効と認められるためには、いわゆる「定足数」を満たす必要がある。つまり、有権者の過半数(50%+1人)が投票に参加しなければならない。

 

ところで、イタリアは日本同様高齢化が進み、人口減少に直面している。出生率は下がる一方で、逆に平均年齢は上昇し続けている。少子高齢化は、学校、経済、労働、福祉に深刻な影響を及ぼす。


イタリアは移民を必要としており、彼らを歓迎し、同行し、促進し、統合しなければならない。
そのためにイタリアの国籍を与え、新たなイタリア人を歓迎し、彼らの文化、仕事、技術によって、より豊かで統一されたイタリアを築くために貢献できるようにしよう、という考えなのだろうが、基本的に日本は二重国籍は違法になるので我が家がイタリア国籍を取得することはないのだが、国によっては、問題ないわけだが、移民受け入れの話は常に賛否両論となる。日本でも同じことであろう。

 

移民受け入れは、社会の多様性を高めることだが、デメリットもある。そのデメリットを埋める法律改正となるがどうどう言った結果が出るのだろうか。

 

イタリアに住む私たちは、イタリアの恩恵にもたっぷりあずかっているわけだが、それに伴う責任も生じている。

 

明日は聖霊降臨祭。

 

聖霊降臨祭では、「愛」「赦し」「共に生きる」。多様性を育む事を教えている。この教えが外国人を受け入れる社会を築く上で、重要な指針となり、多様な人々を包み込み、共に生きる社会を実現するための力となるように。

 

今日の一句

多様性 国民投票 希望溢れる未来を願う