本日、空手の2025年度の初稽古である千本突きが行われた。
本来だと、週末またはエピファニアの祝日に開催し、その直後から通常の稽古が開始されるのだが、今年は、始めの予定日にイタリア本部代表者が不在であり、結局年始初日の稽古日にすることになった。つまり、門下生は皆学校や仕事がある日であり、開始は夜から、となった。
黒帯は18時集合。と言うわけで、仕事を早く切り上げなくてはならず、逆に早出した。
18時道場入り。掃除から。
普段はモップ掛けしかしないし、雑巾掛けなんぞイタリア人はこう言う機会がない限り(今の若い日本人も)雑巾掛けなどする事は人生においてないかもしれない。
日本語とイタリア語で書かれた空手道訓と帰国された師範夫妻と先日亡くなられた在りし日のF爺の写真が飾られた。
参加者全員の今年度の目標。忘れた人はその場で強制的?に書かせた。苦笑
礼に始まり礼に終わる
道場に入ったら、心身ともにキリリとし、背筋を正しく、稽古に臨んで欲しいもの。
そして、座禅を組んだ。呼吸を意識して雑念を取り払う。雑念を取り払う訓練をしていると、心身共にオンオフがはっきりして来て、自分をリセットしやすくなって来たような気がする。
千本突きは、いつも最前列が黒帯。1人10本x10回、数を数え、その数と数の間に気合を入れる。最前列の声の大きさ、リズムは大切。終わった時は、声が枯れていた。
千本とはいえ、意外に20分ほどで終わってしまうのだが、何度も中断。やはり正しい姿勢でつかなくてはならない段々々きつくなり足も仁王立ちになり両手をただ前に出すだけの人も増えてくる…それだったら2千回、3千回だって出来ちゃうでしょう?「前屈~、もっと低く〜!Giù, giù!!」何度怒鳴ったか。腰を落とす!というジェスチャーをした。低くしているつもりでも、意外に高かったりするのだが、やはり黒帯は模範を見せなくてはならぬ。足を広めに開いて腰を落とすが、両足がガタガタ震え始め、汗が流れてきた。(私の場所には床暖房が入っていない部分で初めは足が凍りつきそうだった)
終わった時は拍手。その後前蹴り100回。「たったの100回だからね。たったの100回!!」そのたびに、子供たちがえ~っ!というリアクション。
その後は、恒例の折り紙。今年も「だるま」を作ったが、私はクリスマス女子会のビンゴでもらったバルーンアートで剣を作って子供たちに配りたかったが、折り紙を教えている間に、風船を膨らませている時間があるのかどうか?そのタイミングもわからず、午前中に剣を10本作っていった。
結局折り紙の方は、日本人の子どもやご父兄が手伝ってくださったので、私はその間に風船作り。
結局全部で20本以上作ったのではないだろうか?子どものみならず高校生や大学生までが、風船の剣でチャンバラごっこ。皆いくつになっても子供心を忘れない。
今年も昨年同様、魔女になって~!という声もあったが、勘弁!風船で皆楽しんでくれたから良かった。(さて、来年は何を出すかな…)
F爺を偲び、そして彼が常に「道場は家族だ」と言っていたように、お互いを想い、時に厳しく、そして同じ方向に向かって成長できる道場であるように、と願いを更に強くした。
今日の一句
気合入れ 礼に始まる 千本突き







