タータ日記 〜 その117 Passeggiata di luce 〜光の散歩 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

日中シッター先のママさんから、三男が保育園のイベントで"passeggiata di luce"「光の散歩」に出かけるから、16時半までには彼をお迎えに行き、再び16時45分に集合、と連絡が入った。

 

光りの散歩?夕方町を歩くの?と思いながら、どこに集合か?と聞くと、確認する…と言われた。

 

火曜日は兄弟のツインズたちは、16時に下校し、そのまま音楽のクラスへ出かけるが、それはママさん方のノンニ(祖父母)担当。ただし、17時半までだが、ノンニが帰りの渋滞にぶつからないよう、少し早めに私が出向いて、付き添いを交代するが、それはどうするのか?と聞くと、「貴女か、自分、または主人が行かなくてはならない」と言う。しかし、光の散歩自体がどれくらいかかるものなのかさえ、わからない。

 

三男のお迎え前に、ノンニたちがやって来た。今日の予定を知っているか?聞いてみると、何も知らされていないようであった。今日はママさんもパパさんもオフィスに出ていたので、不在。

 

祖母はママさんに電話したが、つながらず。パパさんに連絡し、今回はノンニたちが家に連れ帰ってくるが、すぐに戻ってきて欲しいとお願いしていた。私も早く戻れるようであれば、連絡しますと約束した。

 

しかし、光の散歩って何?

 

本来は12月13日の「サンタルチア」の祝日に行われるようだが、ミラノ市にある150以上もの保育園、幼稚園、学童保育所の子どもたち及び、保護者、教師、教育関係者が、ランタンの灯りを灯しながら、街の通りや近所を散策し、希望や願いのメッセージを分かち合う特別な日のようだった。
 

とはいえ、いきなり言われて参加したわけだが、集合場所へ行くと、皆母親と一緒で、小さなランタンを持っているではないか?聞いてないよ!三男は何も知らないし、気づいていないようだったが、手ぶらはちょっと寂しい感じ。


先生に昨年もこの企画はあったの?と聞くとあったけれど、ツインズが参加したかどうかは記憶にないということであった。私もないが、意味不明なランプが二つあったことは覚えている。あれが、そうだったのか…

 

出発は結局17時近くだった。近くの本屋さんにより、一つのランタンと手紙(詩のようであった)を朗読しプレゼント。代わりに、本を学校に頂いたようだった。

 

その後、近くの大きな公園へ。既に空は暗かった。(少し離れたところに小さな灯りがいっぱい。後から考えれば同じ"Passeggiata di luce"のグループのようであった。

 

 

一人の先生のバイオリン演奏。

 

 
計小一時間の散歩が終了。地下鉄で帰宅した。
 
アパートの入り口でノンナとあった。ツインズを送って来たところだったようだ。パパさんもなんとかその時間に帰宅出来たようであった。
 
何も知らずに参加してしまったが、ランタンを準備し、持っていけば三男も喜んだのではなかったか?本屋さんに渡した手紙の内容ももっと聞いておけば良かったが、あとの祭り。
 
サンタルチア。光りの祭典。
 
暗い闇でも小さく灯るランタンのように、人々の記憶に刻まれた大切なものを小さな希望として灯し続けることが出来ますように。
 

今日の一句

サンタルチア 小さな希望 小さな灯火