せっかち | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで31年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

前日の投稿「積小為大」のFB投稿でのコメントで気づかされた事...。

 

小さなことほど丁寧に、そして当たり前のことほど真剣に。見えないけれど、確実に伝わるのが「心」なのだと思う。

 

ある方が、忙しさが半端ない中で、相手にスピードを要求される。決して仕事が遅いわけではなく、ちゃんとやっているわけで家庭の事情や環境の事情もあるのでコミュニケーションを大切にして、見守って欲しい、とあった。

 

そこで思い出した。以前、あるアソシエーションで理事をやっていた際、理事会メンバーは皆、仕事や家庭でも多忙な方ばかりであったが、ほとんどの人が頭がキレるいわゆるなんでも出来ちゃうママさんたち。

 

理事会で出る意見やまとめ方は常に効率的で、前向き、建設的な意見で、公私共に彼女たちとの交流は、ウルトラポジティブで楽しかったし、充実していた。

 

しかし、実際の現場は必ずしも皆同じ考え、生活リズム、行動のスピードではなく、違和感を感じつつも、同じビジョンを持って集まったメンバーであるし、それはそれで仕方ない、と言うかこれが現実だと割り切っていた。けれど、それを受け入れずイライラしたり、文句を言う理事メンバーも増えて来た。これまた現実。とはいえ、微妙に上から目線ではないか?それも社会の縮図なんだろうなあと冷めて見ている自分がいた。

 

結局、さまざまな理由で最終的には、私はそこから抜けたわけだが、現在はメンバーもかなり変わったようだが、そのアソシエーションは続いている。

 

ところで、「せっかち」を辞書で調べると、

 

〘名〙 (形動) 先を急いで、落ち着かないこと。 また、そのさま。 気みじか。 性急。

 

とある。

 

しかも、「せっかちな女性の特徴」。とさえ出てくる。せっかちな男性もいるとは思うが、女性の方が多いのか。

 

早口/早食い/言葉はきつい/他人を急かす/結果を急ぐ/いつもピリピリしている/遅刻がない

 

などとあった。確かにその傾向はあるかもしれない。

 

私もせっかちだから、特に気をつけているのは、早口というか、言いたいことが沢山あっても、下手すると、話の順序がおかしかったり、矛盾が多くなったりするため、相手に自分の意志が伝わらないことも多くなる可能性があるので、特にそこは文章であれば何度も読み返すし、直接言う時は、落ち着いて話すようにしている。

逆をいえばこれは自分の言いたいことを強引に吐き出そうとするからだろう。せっかちな人は、相手のことよりも、言いたいことを言いきる方を優先してしまう。

そのため、驚くほど早口で話しているにもかかわらず、きちんと話が伝わるまでの時間は、意外に長かったりするのだ。

 

また、伝え方が一方的すぎたり、辛辣すぎると、それはしばしば高確率で周囲から反感を買われてしまう。悲しいかな、たとえ本人自体悪気がなくてでもだ。周りのフォローも必要となるが、時にしどろもどろになってしまう。

 

つまり、せっかちな人は、どうしても自分中心で動いてしまいがちなので、相手のことまで気が回らず、このような結果になりがち。しかも、自分の言いたい事だけをいって、他人の話の腰を据えて聞くことができない。よって肝心な部分を勘違いしてしまい、空気がおかしくなってしまうのだ。

 

自分もそうだからこそ、注意したいのは、せっかちだと周りが見えなくなりがちだから、他の人への配慮は、常に意識していかなくてはならない。

 

もちろん「せっかち」であるからこそのメリットもたくさんある。

 

そのバランス感覚が何事も大切なのだろう。

 

日々修行。

 

今日の一句

カップスター 3分待てず アルデンテ 爆