
仕事が始まり、1週間以上が過ぎたが、3人の幼児を抱え、壮絶な日々を過ごしている。
彼らの家は、地下鉄の某駅を出て、4~5分、大通りを歩いて行き、ある通りを曲がるとすぐなのだが、曲がると同時に必ず彼らの家を見上げる。
過去に2回ほど雨戸が閉まったままで、私がベルを鳴らしたら慌てて起きてきた、ということがあったが、最近は三男が毎朝ぴったり6時半に起きるようなので、それにつられて全員起き、私が到着する9時には皆食事も終わって、とりあえず着替えが終わっている状態ではあるのだが…。
とにかく、彼らの家を見上げると、雨戸も窓も空いているが、子供達、特に次男の大騒ぎしている様子が聞こえており、その後にパパさんが「Nooooo!!」と叫んでいることが多い.その度に、あゝ…ため息が出る。
彼らは既に3歳であと2週間で幼稚園に入るが、日中はパンツで過ごし、お昼寝と夜寝る時にオムツにするのだが、最近わざとなのか?次男が大の方をパンツでするようになった。しかもおもちゃの上に乗って遊んでいる時にされるので、その後処理が大変。
とにかくルールと言うものが、存在せず、基本中基本のことを言っても守れない。ご飯、おやつ中はうろうろしない。
おもちゃや本を出したらしまってから、次のことをする。最低限の事なのに、何も守れない。幼稚園でしつけれるだろう、とパパさんが言う。ちなみのパパさんの母親は現役の幼稚園の先生だ。
大体親もゴミの仕分けも適当だし、いい加減だから、どんなに私が厳しく言っても、親がそれを許しているのだから、身につくはずもない!
道場でも子供に武道でもさせれば、規律正しくなると思っているイタリア人の親御が多いようだが、とんでもない!基本は家庭なのだよ!
子供にはもちろん、敢えて親にも聞こえるように、食べながらウロウロしない!誰は掃除するの?と言ってやる。
少なくとも長男は普段穏やかで注意すれば、さっと直すのだが、この夏休みただただクレモナの家で、普通に過ごし、庭が大きいので、走り回ったり、家庭用のプールは置いたようだが、会うのは親類のみ。甘やかされ、エネルギーが有り余っているのだろう。
親が、それぞれ部屋に入って仕事をしていても、何かあれば子供たちは親の元へ行き、怒られれば、更にヒートアップして怒られることをする。できれば、少なくともママさんだけには、オフィスに行って欲しい気もするのだが…。
ちょっと目を離せば、本箱から本を投げ出し…
しまいなさい、といえば本箱の近くに投げるだけ…。
けなされて育つと、子どもは、人をけなすようになる
とげとげした家庭で育つと、子どもは、乱暴になる
不安な気持ちで育てると、子どもも不安になる
「かわいそうな子だ」と言って育てると、子どもは、みじめな気持ちになる
子どもを馬鹿にすると、引っ込みじあんな子になる
親が他人を羨んでばかりいると、子どもも人を羨むようになる
叱りつけてばかりいると、子どもは「自分は悪い子なんだ」と思ってしまう
励ましてあげれば、子どもは、自信を持つようになる
広い心で接すれば、キレる子にはならない
誉めてあげれば、子どもは、明るい子に育つ
愛してあげれば、子どもは、人を愛することを学ぶ
認めてあげれば、子どもは、自分が好きになる
見つめてあげれば、子どもは、頑張り屋になる
分かち合うことを教えれば、子どもは、思いやりを学ぶ
親が正直であれば、子どもは、正直であることの大切さを知る
子どもに公平であれば、子どもは、正義感のある子に育つ
やさしく、思いやりをもって育てれば、子どもは、やさしい子に育つ
守ってあげれば、子どもは、強い子に育つ
和気あいあいとした家庭で育てば、子どもは、この世の中はいいところだと思えるようになる
© ドロシー・ロー・ノルト レイチャル・ハリス 石井 千春


