脱ギブス ~ その3 新陳代謝 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

普段、ただ仕事の往復だけでも毎日6000歩前後歩いている生活がいきなりその10分の1どころか、100歩も動かない生活になり、一気に筋肉が落ちた。

 

松葉杖杖で歩くために上半身や怪我をしていない右足は使っていても、普段鍛えている日常からしたらどっと使用量も減り、Tシャツを着ると、あれってこんなに襟ぐり大きかったっけ?つまり痩せたんだなあと気づく。やつれた顔にならないよう、毎日リンパマッサージでリフトアップを試みても、やはり限界。年相応か?

 

ちなみに昨日、散歩に出ていきなり3500歩弱歩き、流石に夜10時を過ぎてウトウトが始まり、早くベッドに入り朝まで熟睡。筋肉痛はないが、これから出るか...?

 

しかし、爪と髪の毛の伸び方は異常に早い。新陳代謝が良い証拠であろう。

 

ちなみに、爪の伸びるスピードは平均で1日0.1mm、10日で1cm伸びるというが、週に2回は爪を切っていると思う。

 

ところで、ギブスをしているあいだ、膝下までカバーされていたが、徐々に筋肉が落ち、スカスカになり始めると、皮膚が白くなっていることに気づいた。足の脛の部分は、皮脂の分泌が少ないため特に乾燥しやすい部位だという。つまりうろこ状の肌になりやすい部位だというが、ギブスを外した途端、うろこ~っ!と驚いたほどだ。脛は血行不良やむくみが起こりやすく、そのような状態になると水分が肌表面に十分行き渡らず、乾燥が起こるのだという。

 

ギブスが切除され、レントゲンを撮り、再び整形外科での受診を待っている間、むくんだ足をみて、前脛骨筋を数か所押しながら、足首を上下させたり、回したりしていると、足は楽になってきたが、床を見たら、なんと白い粉がいっぱい!ゲゲゲ。 粉ふき芋の粉は澱粉だが、粉ふき足の粉は角質だ~。

 

帰宅して、ぬるま湯に浸け、手でこするだけで、すごい垢!消しゴムのかすのようだ!

 

そういえば、垢で人形をつくる話があったな…と思い、検索をすると、岩手県の昔話で、長らく入浴していなかった老夫婦の剥がれ落ちる大量のこんび(垢)を固めて人形をつくる「力太郎」という話があった。婆の脛から生まれた「脛こたんぱこ」という昔絵本もあるが、やはり脛はすごい!汚い話だが、泥水になってしまったくらいだ。爪の甘皮部分、指の間もすごい角質でいっぱい。驚いた。

 

確かに、トルコに行った時、ハマムで恐ろしいほど垢が出て驚いたものだ。普段お風呂に入っていてもこれほど垢が出るのか!と。角質が除去された皮膚はツルツルすべすべ。

 

骨折の話に戻ると、骨は常に新陳代謝を繰り返していて、折れた部位分にできた新しい骨はさらに長期に渡って作り変えられ、やがて、ほとんど元どおりに治るという。

 

しかし、骨形成と骨吸収のバランスが崩れるといわゆる骨粗しょう症となる。40代後半に大腿骨と腰椎の検査をした時は、問題がなかったが、さすがに50代になれば、なんと言われるか…来週MOC、モックと呼ばれるMineralometria Ossea Computerizzata、いわゆる骨密度検査が行われる。

 

骨の量は20歳前後がピークというから、徐々に減っていくのは仕方ないが、圧迫骨折だ、痛くて動けない、寝たきりだ…とならないよう、要観察だろう。

 

骨は大事だとつくづく思う今日この頃…