藤の綺麗な季節となった。
藤はマメ科のつる性落葉樹。日本の藤は綺麗に整えられ、藤棚から長く垂れ下がる花房はそれはそれは美しい。風に揺れる花房から甘い香りが漂い、情緒豊かで万葉集にも数多く詠われている。樹齢何百年という藤の名所も多くあり、その美しさは世界中に紹介されているほどだ
ちなみに藤の花言葉は、「優しさ」「歓迎」。
ミラノでは、アパートの敷地にある門や柵に絡まり、樹冠を広げているものも多いが、たまに、近くの大きな木にダラーっと侵略しているものも見かける。
こちらは珍しい白い藤。白色の藤の花言葉は「可憐」「懐かしい思い出」。 優美な紫の藤に比べて、白い藤は純粋無垢な少女のよう。 「懐かしい思い出」はその純真無垢な幼い頃の姿を重ね合わせているようにも感じられる。
ところで、母の旧姓にも「藤」という漢字が入っており家紋は下り藤であった。考えてみれば、日本の苗字には「藤」を使ったものが非常に多い。苗字ランキングでは、佐藤、伊藤、加藤、斎藤、藤田、後藤などがランクインしているそうだ。
陽も伸びて、花の美しい季節となった。嬉しい限り。
