死者のパン | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 

 

 
11月はカトリックでは「死者の月」とされる。
 
11月1日が「諸聖人の日」の祝日で、翌日2日が「死者の日」。この日は祝日ではないが、その前後にお墓参りに行かれる方が多い。日本のお盆のような感覚だ。
 
ちなみに10月最後の日がハロウインだが、カトリックとは関係ないものの、ハロウインのお菓子や仮装を楽しむ人が増えてきた。
 
ところで、この時期だけパン屋やケーキ屋に売られる、"PAN DI MORTI"「死者のパン」は黒い長めの楕円形の焼き菓子。カカオとドライフルーツとスパイスが効いているが、このお菓子は、特にミラノ、ミラノ郊外のブリアンツアの伝統的お菓子。
 
起源は、古代ギリシャに遡るという。ギリシャ人は、豊作を祈り、収穫の女神であるデメテルに捧げていたという説がある。一方、ローマ人は死者を偲ぶために村の貧しい人々にパンやお菓子、果物を提供していたのだそうだ。
 
また、古代には、年に一度、故人の魂が住んでいた家に戻ると信じられおり、ここで、このお菓子が捧げられるようになったという。
 
こちらはフード・ブロガーであるLuisa Orzio による「死者のパン」のレシピ 
 
125g 小麦粉

125 g  アマレッティ(クッキー)

125 g  フィンガークッキー

125 g 砂糖

25 g  カカオパウダー

50 ml ヴィンサント

2 卵白

50 g ドライイチジク

50 g  ドライレーズン

65 g  アーモンド

25g  オレンジピール

シナモン

ナツメグ

小さじ1 ベーキングパウダー

粉砂糖

(松の実を入れているところも多い)
 
1.アーモンド、フィンガービスケット、アマレッティを細かく刻み、ドライイチジク、砂糖、ココア、ナツメグ、シナモン、小麦粉を加えて混ぜ合わせる。
 
2.レーズン、オレンジピール、ヴィンサント、卵白を残りの材料に加え、しっかりと均一な混合物が得られるまで捏ねる。
 
3.最後にベーキングパウダーを加え、残りの材料と混ぜ合わせる。
 
4.小さなミートボール状に丸め、それを手でつぶし、平らにして楕円形にする。
 

5.180度のオーブンに20分焼く。好みによって粉砂糖をかける。

 

私は、サンタンブロージオ近くの、お菓子やさんのVisconteaの"PAN DI MORTI"がしっとりしておりお気に入り。