ここ数年、日本の色を毎朝FBにシェアしているのだけれど、海外にいて改めて日本の色は繊細で味わいのあるものだと思うようになった。
それはやはり四季の移ろいの中から美の心が生まれ、そういった多彩な色を暮らしの中に取り入れ、繊細な色の世界を見出し、豊かな情趣を愛でてきたのであろう。
こちらは9月の色の一部。
毎日みていると、あれっ数日前に似たような色があったな?と思い、見返すと微妙に違う。例えば同じ「葡萄」という名がついていても、葡萄酒、葡萄(えび)色、葡萄鼠(ぶどうねず)、葡萄紫と様々で色も異なる。
とにかく色もそうだが、その色名に趣があり、日本人の美意識を髣髴させる。
ところで、国際的な「トレンドカラー」というのは、「インターカラー(国際流行色委員会」という民間の団体によって決められるそうだが、実際は2年前から決められているのだという。そして、そのトレンドに合わせて、アパレル各社が製品を作っていくのだという。
しかし、そういった色も、必ず流行するか?というと、そうでもなく、ファッション業界が仕掛けてくる色に消費者がどう対応するかは、その時によるという。また、海外で流行しているからと言って、日本人に似合う色、そうでもない色、というケースもある。
ちなみに、この秋冬のトレンドカラーはこちら。
基本私はそれほど流行に左右されない方だと思うが、わりに紫、ピンク系が多いかもしれない。しかし、昔は自分の好みの色を身にまとうことはできない時代があった。平安貴族などそうであろう。今でも司祭や僧侶などの聖職者たちがそうだが、色が位を示すものでもあった。
また、私はお茶やお花は嗜まないが、着物には伝統色を使用されたものがたくさんある。和菓子のパッケージなどもそうだろう。今この時代で、日本の伝統色が用いられた着物や小物などを身に纏うなどなんて粋なのだろうと思ってしまうのは私だけだろうか。
海外にいるとなかなか見つけられないが、日本の自然や文化から生まれた美しい伝統色を意識してみる。忙しい時こそ、自然の色を観察してみるのもいいかもしれない。改めて気づくことがあって楽しい。














