新年度の挑戦 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

ついにイタリアは新学期が始まったわけだが、新学年と同時に新しい習い事を始める人が多い。もちろん日本もそうではあると思うが、イタリアでは割に毎年コロコロその習い事を変える人が多い。
 
なので毎年9月に習い事が再開しても、始めは気づかないが、しばらくして、そういえばあの人(子)見かけないけどどうしたんだろう?と思うとさっさと辞めて違うことをしている…という人も多いのだ。
 
私が所属する在ミラノ、琉球少林流空手道月心会イタリア本部とて同様。
 
まだ先週から始まったばかりだから、何とも言えないが、仕事が忙しい人は別として、やはり完全にメンバーは戻ってきていない。しかも、昨年度をもって14年前にイタリア本部を立上げた師範ご夫妻が本帰国され、名古屋に新道場を設立されたことが徐々に噂で流れ、9月から戻るつもりだったが、師範じゃなければ嫌だ。たとえ後継者が立派に引き継いでいけるとしても、やはり違う!という人もいた。まあそういう人は離れてしまっても、それはそれで仕方ないと思う。
 
いずれにしても続々と新規入会希望者がいて、まだ稽古が始まって3回しかたっていないが次から次へとトライアルがやってくる。そのほとんどは今のところ幼児だったり中高生だったりするが、今年は広告のビラは作っていないのに、ホームページを見た、といってコンタクトを取ってきているらしい。また数年ぶりの戻ってきた門下生も数人いた。
 
また、たまたま夏の間、有志で、ガラス張りで外から丸見えの体育館で稽古をしていたら、立ち止まって見ていく人、直接インフォメーションを聞きに来る人もいたくらいだ。やはり日本の武道をイタリア人ではなく、日本人が教えている。しかも黒帯の多くは日本人で女性もかなりいるのは珍しいことだろう。きめ細かい対応は大きなポイントだ。
 
ところでイタリア人の多くの保護者は、日本の武道を習わせば、躾が身につくと思っている人も多いようだが、とんでもない!
 
また、一応日ごとの運動不足解消であるとか、親子空手を謳っているので、(子供が高校生以下の場合は保護者一人の月謝は不要)そういうことも宣伝文句となっているが、私は子供たちと始めたが、空手にはまり、ついに私だけが残ってしまった!爆
 
空手は技のみではなく、追求していくと、結局は自分を見つめることになり、最終的には「生き方」を磨くものではないか?と思うのだが、とにかく奥が深いのである。とは言え、流派もさることながら、解釈は人の数だけあるように思う。
 
個人的には、空手はスポーツではなく、武道なのだから、試合で優劣を決めるのはどうなのだろう?と思う。一度はオリンピックの競技にもなったが、次のオリンピックでは既に空手は競技種目からなくなった。琉球の武術と日本の武術には根本的な違いがあるのかもしれない。日本の武術の型の理合いは実践の理合い。琉球の武術の型の理合いは実践に対して隠されている気がするし、組手をするのはどうなのかな…と思うのだが、それは個人的な話。
 
それにしてもまだ今期は始まったばかり。3回稽古に出たが、これからは体幹を鍛えよう、ということでスクワット+前蹴りが始まった。もうお尻や腿が筋肉痛。小手鍛えで腕もあざだらけ…。どういう50代主婦?!苦笑
 
今年度のミッション。「空手」に挑戦!大歓迎!まあ、どんな気持ちで入会してきてもいい。ただ、空手を好きになってほしいと思う。そして、帯の色が上がるほど、思いあがることなく、それでいて自信と器が大きくなるように…。