類友 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

土曜日空手の稽古の帰り、メルカートへ出かけた。

 

この時期スイカは欠かせないのだが、やはりスーパーで買うよりもメルカートで買った方が、しかも行きつけのところであれば失敗することはない。半分に割ってあったものだが、それでも2.5キロはあり、そのほかにもチェリーやらきゅうりなどをキロ単位で購入。パンも買い、空手の荷物だけでも大きいのに、自転車の前の篭にいれ、スイカは自転車のハンドルバーにかけて、自転車をUターンさせようと思い、押していると、歩道に座り込んでいたおばあさんに声をかけられてた。

 

もごもご言っているので、何を言われたかよくわからない。Come scusi?(すいません、なんでしょうか?)と聞いたが、何度聞いても聞き取れず。私がふらふら自転車を押しているから危ないということか?と思っていたら、いきなり3つ歩道に並んでいた大きな荷物の一つをそのおばあさんが私の自転車の後ろの荷台に置くではないか?えっどういう言こと?まさか、後ろに乗せろってこと?

 

すると、どこかを指さし、何か言うのだが、全く何をいっているかわからない。イタリア人ではなかったようだし、どうしたいのかわからない。どうしよう…このままいっちゃまずいよね?行くよ!だか行け?みたいなジェスチャーで有無を言わさず私をどこかへ連れて行こうとする勢いだ。えっあと2つの荷物は?私が持つの?自転車と空手の荷物だけでも、結構な重さなわけよ。そこにスイカをぶら下げて、更に二つ袋を持てというの?ちなみに、始めに荷台に置いた荷物は自分で持ち歩いていた。

 

Fino a dove?(どこまでですか?)といっても、顎で向こう!と方向を指す。目の前は教会だ。教会ってことはないよね。おばあさんはどんどん勝手に道路を渡り、先に行く。追いつくだけでも大変だ。おばあさんはバス停に自分の荷物をおき、そこへ2つ置け!と指さした。あっそういうこと!バスに乗って帰るのね。それにしても、この横柄な態度はなんなんだ?と思った。とはいえ、頭にくるようなことではなかった。

 

よく物事を判断する時、あっ私は神様に試されているのだろうか?と思うことがある。カッと来ても、どう言動にでるか?内心、嫌だなあと思うことでもどう対応するか?感情に流されないように…と違う次元で自分を見ている時があるのだが、今回の出来事は、わけわからないままおばあさんのペースに乗せられてしまった。でも嫌な気はしなかった。逆にあのおばあさん、無事に家に帰ったか?と思ってしまったくらい不思議な人であった。

 

そして、夕方。夕ミサの聖歌隊の練習のため、一時間前に教会へ出かけた。その前日の練習もメンバーは皆遅れてきていたので、お御堂で祈りを捧げていたのだが、顔を上げると、男性が近づいてきて「中国人ですか?」と聞いてきたので、「いいえ。日本人です。」と答えている途中で「あなたはピンポンしますか?」と聞いてきた。あれ?デジャブーか?以前もこのシチュエーションがあった気がする… 「前にもどこかでお会いしましたね?同じことを聞かれた気がしますが、私はピンポンはしません。」というと、「機会があればピンポンしましょう。」といってどこかへ消えていった。

 

以前、そのシチュエーションに一緒だったと思われる友人に訪ねてみると、そういえばそんな記憶があった気も無きにしも非ずだけど、あれはどこだったのかしらね…とやはり彼女も裏覚え。不思議な人もいるのね…と言って笑ったが、考えてみれば、私もヨガをやっていた時は、インド人を見ると「ヨガやりますか?」と聞いてしまったことがあるし、太極拳をやっていた時は、中国人を見ると「太極拳やりますか?」と聞いてしまったことがある。でもそうそう、ヨガをやっているインド人も太極拳をやっている中国人もミラノにはいないことがわかった。爆 逆に太極扇を教えてくれ、と中国人に言われたくらいだった。爆

 

所詮私も変な人。爆 
類は友を呼ぶか? 爆