フォーリサローネ 2022 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

世界が注目するミラノサローネ国際家具見本市。それに伴いミラノ市内では、さまざまな企業やデザイナーによる展示が行われ、多くの人々で賑わうデザインの祭典を「フォーリサローネ」と呼び、その週を「ミラノデザインウィーク」と呼ぶ。
 
そのデザインウイークが今日(6月6日)から始まった。
 
仕事が18時過ぎに終わり、翌日は用事があり直帰になってしまうので、行ける時に回っておこうかな…と思い、職場のご近所さんであるTakeda Designにお邪魔してきた。

 

 
テーマは"Timeless Innovation" 不易流行
 
伝統の中に新しさを発見するのではなく、新しく生み出される良い製品の中には、時を超えて生き続ける美しさがある、そんな言葉を探して、今回の展示のタイトルとされたのだという。
 

栃木県足利市を拠点とするさまざまな木工製品の企画・製造・販売を手がけるブランド・建彦木工、そしてやはり足利市の小さな工場で生まれるという繊細で、それでいて存在感の大きいモービルを制作されるテンポ、とのコラボ。

 

 

 

 

 ヒノキの木でつくられたお弁当箱。

 

 色々な組み合わせが楽しめる重箱。

 

 

 

 

庶民の生活に根付き絶えることのない文化を体感。

 

また、竹田デザインから目と鼻の先であり、いつ行っても閉まっている聖ベルナルディーノ教会でなんと日本のTAKT Projectが個展"as it is.-equilibrium flower-"を開いていた。ちなみにこの教会はミラノ大司教区のパロッキア(小教区教会)ではなく、聖エジディオ共同体という聖フランチェスコの精神を受け継ぎ、祈りの場所として活動をしている場所だという。

 

 彼らのフォーリサローネ参加は、2019年のヴェンチュラチェントラーレでの個展「glow ⇄ grow」や、2018年にトリエンナーレ美術館にて発表したグランドセイコーのためのインスタレーション作品「Approach to TIME.」、2017年のAISIN CORPORATIONのためのインスタレーション作品「Visible Motion」などに続き、3年ぶり6回目となるということだった。

 

 

独自に開発した「熱で硬くなるニット生地」に、部分的に熱をかける事で、構造となる硬さを与えながらも、布ならではの柔らかい質感がそのまま残るのだという。
 

 

 
外側に広がろうとする布のふるまいと、それを支える構造が釣り合うその姿は、外の世界と響き合いながら均衡し「花開く」ツボミの生命力とどこかリンクする。お御堂を満たすオブジェはただただ圧巻。

 

 そして滅多に入れないお御堂なので、ただただ食い入るように眺めてしまった。

 

 

 
仕事帰り、ふらっと寄ってみたが、行ってよかった。
 
12日まで開催中。在ミラノの方は是非是非足を伸ばしてみてください!