冷静と諦観のあいだ 〜 その4 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで30年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

隔離6日目。

 

私は外で動いているのも好きだが、家でだらだらしているのも好き。だらだらしすぎて片付けるべき部屋が一向に綺麗にならない。

 

本来、復活祭までは猛スピードで走らなくてはならないか?と思っていたのに、いきなりストップがかかってしまったものだが、はじめの焦燥感はなんのことやら!

 

隔離は残すところあと1日。翌日、タンポーネと呼ばれる検査で隔離生活が明ける!はず。

 

シッター先にメッセージを入れると、全員家にいるとの事だった。全員陽性で隔離中か?少なくともママさんパパさんは私と同じ日に陽性が判明したので終わるのも同日か?...そして来週はよくも悪くも夫が帰宅するから、こんなマイペースな生活もおさらばかもしれない。

 

それにしても、(日本の)ドラマ好きだが、この時期クール終了が多く、面白くない。「食わず嫌い」ならぬ「見ず嫌い」かもしれないが、お笑いやバラエティ番組はネットでは敢えて見ようとは思わず見ない。

 

ツンドク状態、しかも知人からお借りしている本があるのでチラチラ読みつつ、編み物を始めたら止まらなくなってしまった。

 

 

image 編みかけのバッグがやっと仕上がった。

 

 
 
プラダ風ラフィアクロケットバッグを編み始めたが、途中で糸が終わってしまった。隔離が明けたら、ラフィアを買いに行こう。

 

 

 別のラフィアで。編んでいたら手がブルーになってしまった!

 

いずれにしても、体調はすこぶるほどよい。口内炎も完治。寝室にヨガマットを弾いて筋トレ。隔離明け足腰弱ってたら意味ないし。

 

それでも意識して水分をとっているがなかなか飲めない。食欲は戻ってきたが、濃い味や辛いものや甘いもの、アルコールも欲しくなくなった。あれっ私大丈夫かな?爆

 

また昨日今日と友人に電話をかけると、ちょうど貴女のこと考えていたところだったの!と二人に言われ、今陽性で自宅隔離中なのよ!というとなぜか皆大笑い。そうじゃなきゃ家にいないと思われているか... 

 

そして、共通の友人の息子さん(24歳)がウクライナのマリウポリに行っており、つい先日戻ってきたと聞いて驚いた。外国人部隊に参加したのではなく、あくまでも救援物資を運び、現状をジャーナリストの友人と共にレポートし、避難する人と共に戻ってきたのだという。なんという勇気だ!しかも、これが初めてではなく、アフリカに飛んで行ったことも過去にあるというのだ。協会に属しているわけでもなく、ましてや教会関係でもなく、全く個人での行動であったという。意外にそういうイタリア人は多い。

 

とはいえ、両親である友人夫婦のことを思うと、どんなに心配しただろうと思い、早速メッセージを送ると、二人から折り返しすぐに返事が来た。帰ってくるまで心配ではあった。しかし、息子が避難民と共に戻ってきたからと言って、平和が戻ってきたわけではない、とあった。確かに。

 

とにかく、大切なのは人命。これ以上の犠牲者は出さないで欲しい。そしてこのコロナ禍も早く終止符を打って欲しい。