仕事の帰り道、地下鉄をおりた途端、ホームで大きな犬が人に飛びかかる(実際は青年が背負っていたバッグに)光景が目に入り、飼い主ちゃんとしっかりリード握っててよー!と思った途端、近くから”lui, lui, lui!!”と叫ぶ声が聞こえた。luiとは「彼」の事。飛びかかられた人の周りに一気に強面の男達が取り囲んだ。警察だ。
luiと呼ばれていた男は、20代前半くらいに見えるアラブ系の男性でリュックを背負っており、イヤフォンをしていたので、ギリギリまで自分に起きた出来事を把握してしていなかったようで、さぞ驚いたことだろう。
立ち止まって見ていたが、後から人の波に押され、それ以上の様子は窺えず。バッグに違法のものでも入っていたのだろうか?
ところで先週の月曜日の夜、夫が車を近所の駐車場へ持って行く際、フロントガラスが汚れていたので、ちょっと水を流そうと思い、地元パロッキア前の噴水に寄ろうとしたら、警察の車が停まっており、そこに止まっては行けないと言われたそうだ。何かオラトリオであったんじゃないの?と夫。
私がオラトリオの移民の子供たちの暴動に巻き込まれて怪我をしてから、コロナ禍を挟みしばらくオラトリオがしまっている時期もあったようだが、あれ以来ボランティアが集まらないようだ。とても喜んで!と言って引き受けられる人がいないのが現実であろう。そうでなくてもベビーギャングと呼ばれる悪さをする移民の小中高生たちがうろつき目が合おうものなら、どんないちゃもんを付けられるかわからない。
先日、地下鉄を降りて歩きながら、携帯を見ていたら、正面から怪しい3人組の若者がきて、二人が私の手前で反対側に横切っていった。残りの一人が、私に時間を聞いてきた。携帯くらい持ってないの?と思ったが、瞬間的に立ち止まったり、時計を見てはまずいかも?と思い、そっと携帯電話はバッグにしまい、適当に「19時」と答えた。(実際は19時10分だったけど)携帯電話を見ていて、後をつけられて、盗まれたという人は未遂も含めて結構自分の周りにいる。携帯電話を見ながら歩いていた私が迂闊であったが、外では厳重な注意が必要だ。夢の中でバッグに男の手が入りそうになるところを察知して、下段払いで相手の手を振り落とすシーンを見たばかりだ。私の上段回し蹴りを受けてみろ!爆 って現在膝を負傷中。ムーリー。
話はそれたが、翌日の新聞で地域に不審な車に5人のイタリア人男性が乗っており、パトロール中の警察が職務質問したところ、急にガスを出し逃走。約10分間の追跡後、警察が空に向け3発発射。援護車が道を封鎖し車両停車、1人が車から武器のUZI(ウ―ジー)短機関銃を投げ捨ててお手上げ降参。逮捕されたという。それが噴水のある教会前だったそうだ。
捕まったイタリア人5人は年齢も住居も出身地もバラバラだったという。いずれにしても、なにか怪しい組織があるということなのだろう。恐ろしすぎる...
先日日本では、電車内でタバコを注意した高校生が暴行を受ける、という事件があった。車内でのタバコというのは、こちらでは見たことはないが、それでも他の乗客に迷惑をかけることやら、改札を飛び越える無賃乗車は結構見かける。外でも、中高生の暴力なのか遊びなのかわからないような光景もしょっちゅう見かける。立ち止まって見ていると、逆に「シニョーラ、遊びですから!」と何度言われたことだろうか。警察に電話することはなくとも、注意しようか?と思うことはしょっちゅうだ。しかし、その正義感が仇になることも少なくはない。
物騒な世の中、1日一回ほっこりする話を聞いたり、美味しいものに出会えると、ほっとする。

