最近のお気に入り 〜 烏龍茶 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 

 

年末に友人から頂いた烏龍茶が今まで飲んでいた烏龍とは比べ物にならないほどマイルドなもので、最近気に入っている。
 
しかし、気づいたら夫がかなり飲んでいて、ほとんどなくなっているではないか!
 
そのお茶は、ミラノはサンマルコ広場近くににある中国人の友人イーウィンちゃんのお茶屋さんのもの。一度伺わせて頂いたことがあるが、とても落ち着いた佇まいで秘密の隠れ家的お茶屋さん。
 

 

  烏龍茶 四季春。Si Ji Chun

 

烏龍茶というと、どうしてもサントリーのボトルの烏龍茶のイメージがあり、少し苦いものだと思っていたが、非常に香りの良い、マイルドなお茶。

 

中国では、昔から皇帝に最高のお茶を献上するという習わしがあったそうで、明の時代に入り、より香りのよいお茶を皇帝に献上しようと、作り方に工夫が重ねられ、生まれたお茶こそ、烏龍茶。真ん中の「龍」の字は、皇帝をさす、とても高貴な言葉だと言われている。

 

ところで、中国茶には1000種類以上種類があるといわれているが、これらのお茶は全てツバキ科の一種、「カメリア・シネンシス」という植物から作られている。お茶の違いは、茶葉の発酵度の違いによって生まれてくるそうで、例えば、紅茶は完全発酵、緑茶は逆に発酵させない。そして烏龍茶は、半発酵のお茶なのだそうだ。

 

余談だが、中国茶は緑茶(発酵度0%)、白茶(5-10%)、黄茶(5-10%)、青茶(10-80%)、紅茶(100%)、黒茶(80-100%)の6種類があり、「六代中国茶」と呼ばれる。ちなみに、中国語でいう「青」は「黒っぽい藍色」を指す。

 

烏龍茶発祥の地は福建省の武夷山周辺。雨が多く、豊富なミネラル分を含む土壌のお陰で、美味しいお茶の木がすくすくと育つからだとか。

 

話はもとい、気に入った四季春茶は台湾産。台湾では淡い緑色で、爽やかな香りを持つ烏龍茶が主流なのだそうだ。台湾で1990年以後に台北市木柵の茶園で発見された武夷種系の自然交配種の茶葉で、春夏秋冬、いつ摘んでも美味しいお茶ができるので、「四季春」という名前がついたのだそうだ。台湾では、烏龍茶は多くの山や岩、峡谷で育つのだそうだ。

 

 

 

小さく丸められた茶葉が特徴的。元々の烏龍茶はリボン型は北福建省、ミニボール型は南福建省の特徴のようだ。

 

また昨年日本からかなり持ち帰ってきていた一保堂のほうじ茶もほとんど底をつき始めてきたので、試しに買ってみた。そちらは宮崎産。
 
早春を思わせる花のような香り。ちょっと贅沢な普段づかいのお茶にほっこり。