最近、シッター先のママさんが彼女のご実家から古いラジカセを持ち帰ってきた。CDプレーヤーのついているラジカセなのだが、電源を入れれば、スイッチははいるものの、接触が悪いのか、なかなか反応せず、一度ラジオならラジオ、カセットならカセットと認識されてしまうと、なかなか変更はできないわ、ボリュームは下がらないわ、ひどい状態だ。
しかも、やっとCDを認識した!と思い、かけ始めると、触ってはダメよ!といった先からツインズが、あちこちばちばち触るというか、叩きまくり、CDプレーヤーの蓋の部分を押してしまうから、演奏中でも蓋が開こうものなら、ご愁傷様!チーン!なのだ。
食事の際、ママさんは子供たちにどんな音楽を聴かせたいか?を語った。パパさんはクレモナ出身で、彼らは週末はクレモナの代々住んでいるという家に戻るのだが、クレモナだからか?やはりクラシック音楽を聴かせ、将来はバイオリンを習ってもらいたい、ピアノでも...などと夢を語る。
しかし、ご両親は音楽を普段聴く人たちではなく、習ったこともなく、ママさんはよく歌っているが、「私の歌、どう?」と一度ご主人に聞いたら、「恐ろしい」とご主人に言われていたが、確かに恐ろしく音痴なのだ!
ちなみに、家に数枚おいてあるCDの中には、クラシック音楽はないようだ。
私は、自慢ではないが、子供たちには乳児時代からよく音楽を聴かせてきた。クラシック、童謡などなど...だからと言って今覚えているか?それで何か影響を受けたか?といえば、多少楽器はかじったが、ノーである。
シッター先に何かCDを持って行こうか?と思い、CDを探しまくった。日本の童謡はかなりあったが、さすがにそれはやめておいた。我らゴスペルグループ”ガナリア”隊の指導者のデュオである”Tinsagu Project"の音楽はかなり聴かせているが、これまた眠い時に、聞くとコトンと根落ちる曲が数曲ある。
ベビーに聴かせるモーツァルトのCDがあったはずだが、探しても見つからず。そこで長女が生まれた時に弟が買ってくれた、CD「音楽のくすり 〜 子供の心の栄養剤」を発見した。現在は廃盤のようだが選曲がいい。このCDは持って行きたくなかったので、数曲をyoutubeで流してみた。
ビゼーの「アルルの女」のメヌエットは、オルゴールなどにも使われる美しいメロディー。「スケーターワルツ」はその名の通り、スケート場からインスピレーションを得たのだろうが、すーいすい雄大な動作が目に浮かんでくる曲。「子犬のワルツ」も可愛らしい...
子供達3人に聴かせてきたCDであったが、数年ぶりに聞いたその曲は、なぜか心が癒された。そして遊び心が効いた曲もあり、とても懐かしく心地よいものだった。
これを(私の)子供たちに聴かせたところで、反応があるかどうかはわからない。ただ当時、この音楽を聴かせ、落ち着かない、気分が激しい、扱いづらい...といったことはなかったはずだ。
ツインズたちにどう影響を及ぼすかはわからないが、私自身が懐かしく、心が落ち着く一枚であるのは確かである。

