死者の月、洗礼式に堅信式 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 
ついに11月に入った。
 
今日は「諸聖人の日」の祝日。
 
元々教会は、殉教者を祝って来ていたが、9世紀あたりから11月1日に移動し、殉教者から諸聖人をも祝うようになったと言う。
 
キリスト者が死の彼方の命への希望に生きるように励ましてくれるためであり、また、目にみえない世界に入ったすべての人との連帯を意識する、そして主の再臨とキリストの輝かしい完成を思い起こさせる日でもある。
 
そして明日は祝日ではないが「死者の日」で、11月いっぱいを「死者の月」と呼ぶ。
 
日本のお盆のように、お墓参りに行き、またこの時期はスーパーで普段以上にお供えの花の代表でもある菊の花を見かけるようになる。
 
この一年、突然大切な人を亡くされた友人知人が周りに何人かいる。あまりにも突然すぎて悲しみにふさぐ彼らには、ただただ敬愛の心をもって尊び、祈りを捧げることしか出来ないが、亡くなられた方々も神の憐れみによって、永遠の安らぎが与えられるようにと願う。
 
ところで、この週末は、地元教会の子供達の「堅信式」が執り行われた。やはりこのコロナ禍、参列も当事者と代父母、両親兄弟と最低限の人数に限られており、専門のカメラマンも毎年3人いたが、今回は一人に限定。映像は堅信者一人一人カメラマンが撮影するので、個人で撮らないように、と毎年注意されるが、今回ほど、言われたことをきちんと守り、スムーズなミサも珍しいと逆に感動したくらいだった。因みに私は聖歌隊として参列。なかなか練習に参加出来ていなかったが、式前夜の練習は空手の稽古が第5週で休みだったのは本当にラッキーだった。
 
そして、その翌日は友人ご夫妻(日本人夫妻)のお子さんの洗礼式があった。コロナ禍で式も延期になっており、最近2歳を迎えられたばかりだが、その分しっかりされており、母親に抱かれながらも、水の洗礼を受け、イタリア人の子供であれば大泣きし、大騒ぎになりそうになるところ、耐えに耐えている姿はさすが日本人!小さな侍のような心意気を感じた。やはり幼児洗礼は何よりも励ましの恵み、そして希望となる。
 
カンタンテのご夫妻は、息子くんの洗礼に対する感謝の気持ちを込めて、"Raise me up"を歌われた。思わず鳥肌が立つくらい感動する歌であった。「おめでとう!長い時間よく頑張ったね!」と声をかけに行くと、ぶすっとしつつもチャオチャオ!と手をにぎにぎしてくれた。
 
世界の子供たちが一人残らずに神に愛され、未来の希望の新芽として成長しますように。