今週から始まったデザインウイーク、フォーリサローネでは、どこへ行ってもグリーンパスの提示を求められ、その度に携帯電話からすぐにそのQRコードが出せず、入り口でおたおたしてしまったものだ。
ところで、ついに来週からイタリアの小中高校が始まる。イタリアグリーンパス義務化で承認された新法令では、学校、大学、RSA(高齢者施設)のスタッフ労働者はグリーンパスを所有する必要がある。労働者とは、清掃会社や食堂やメンテナンス作業をする社員で、施設に出入りする人は予防接種義務が10月10日から開始。
学校職員と大学生にもグリーンパスを取得する義務があり、管理は学校の管理者に委ねられている。グリーンパスの欠如は不当な欠勤とみなされ、欠勤の5日目以降、雇用の停止、給与やその他の補償は支払われない、という非常に厳しい法令だ。
ちなみに、ミラノの病院には、ワクチン未接種の医師が120人、看護師300人、現在も活動しているオペレーターが3000人いると言う。そのうち420人に一時職務停止の手紙が送られたのだそうだ。
余談だが、今日から空手の稽古も再開。各道場ではやはりグリーンパス提示が必須となる。今日行った場所はスカッシュ用体育館を間借りしているのだが、以前は体温を計測していたが、今回はグリーンパス提示のみ。しかし受付PCに各自接種した日時が入力され、そこから有効期間がわかるというものらしい。厳しい!
しかし、ワクチンの免疫化は、感染しないのではなく、感染しても重症化しにくくなると言うことで、イスラエルやイギリスの例を見ているとワクチン接種しても、やはり感染はするわけで、絶対安心というのではなく、とにかく感染予防は常に大切。(インフルエンザとて同様だが)
ただ、グリーンパスを持っていない人は、ワクチンを摂取したくない人としたくても出来ない人は、別問題だ。
調べてみたら、ワクチンを打てない人、一度目を打った後具合が悪くなった人は、ワクチン免除証明書発行(ワクチンセンターの医師と保健所又はホームドクターの証明が必要)が可能だが、その利用も今の時点では9月30日まで、とあった。延長される事を望むが、亡くなってしまった方、深刻な副反応・後遺症・健康被害の出てしまった方への補償金や医療無償化は考慮すべきであろう。
抗原検査の無料化も必要かと思うが、敢えてワクチン接種をしたくない人もいるわけで、その扱いをどうするかが問題だろう。
ニュース、新聞を見る限り、死亡例はワクチン未摂取だったと書かれていると、国の動きに従わなかったからだ?と敢えて強調されている気がしなくもないのは私だけか?
かと言って、個人の健康的なリスクを負っても社会のためにワクチン接種した人が、それを拒否した人の医療費をなぜ負担しなければいけないのか?と言う発想にもなりかねない。
ただやはり、接種率が伸びるにつれて、行動制限も徐々に解除されていくわけで、こういう状況の中で、それぞれの人がどんなところに感染リスクがあるか理解し、自分たちで考えながら行動していくことが重要でだろう。また社会もワクチンと、一般的な感染予防策の両輪を回すことで、ワクチン接種を受けられない人、受けたくないという人も含めて、社会全体を守っていく必要性を改めて(感情的にならず)考えていかなければならない。簡単そうでややこしい...。

