UEFA EURO 2020  〜 その2 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 
遅れを取ってしまったが、先日の日曜日、サッカーの欧州選手権・UEFA EURO 2020でイタリアがイングランドを下し優勝した。1968年大会以来53年ぶり。イタリア国民は未だに歓喜に沸いている。
 
先週7月6日にスペインとの準決勝が行われた際、テレビをつけていなくても近所の絶叫で、イタリアが勝ったんだな...とわかるくらいであった。その後は花火が上がり、夜中もずっとクラクションが鳴っている状況であった。
 
そして、日曜日に決勝があったわけだが、初めの頃は、どこからもリアクションがわからないくらい静かであり、ネットで調べてみると、前半はスタートが悪かったようだ。
 
その後1対1で延長戦、PK戦によってイタリアが優勝となった。これまた、優勝の瞬間から歓喜の雄叫び、そして花火、クラクションのパレードがしばらく続いた。長男も近所のビール屋で飲みながら見ていて、その後わざわざドウモへ出かけて行ったようだ。
 
チェントロはそれはそれはお祭り騒ぎだったようで、15人のけが人が救急病院に運ばれ、3人が重体だったという。どうやったら重体にまでなるのだろう?また、イタリアでのコロナ感染者は着々と快方に向かっているのに、決勝戦のあったロンドンをはじめ、イタリアでもどれほどの影響があったのだろうか?ここ数日、感染者数に変化が起きるかもしれない。
 
1年半以上も抑制した生活を強いられてきて、サポーターはもちろん、また選手軍もたまったものをプラスに出し切ることができてよかったと思う。
 
翌日の新聞には、イタリア人チームのキエーザ選手が、表彰式終了後、母親に電話しようとして iPhoneでSiriに向かい”Chiama la mamma”(マンマに電話して!)」と繰り返し言っているビデオが出ていた。さすがイタリア人!トップクラスの選手でもマンモーネ!
 

 

また、控え第2ゴールキーパーであるシリグ選手は決勝戦前夜に選手達の妻、ガールフレンド、子供、両親へ密かに応援ビデオメッセージを依頼、収集、そして編集し、試合前の移動中にそれらメッセージを選手達に見てもらうというサプライズ演出をしたそうだ。勝利への最高のモチベーションアップだったことだろう。

 

逆に、PK戦でゴールを外したイングランドチームの選手は皆、元移民だったということで、彼らに対する人種差別発言やら、決勝戦会場を出て行こうとするイタリア人サポーターを襲うイングランドフーリガンの残念な映像もネット上で流れていた。

 

 

何はともかく、イタリアの明るいポジティブな空気がコロナ禍からの復活にどうかつながってほしいもの。