ミラノ 〜 コロナの状況 その15 ワクチン | ミラノの日常 第2弾

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イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 

先週19日、イタリアでは新たな保健省命令が官報に掲載され、本日6月21日より7月30日まで効力を有することとなった。

 

EU諸国、米国、カナダ、日本から到着した人は、グリーン証明書(グリーンパス)の要件に従って入国可。英国からは、予防接種済みだとしても5日間の隔離が必要。インド、バングラデシュ、スリランカからは入国できない。

 

ちなみにグリーンパスを持たない人は、イタリア入国前72時間以内に実施したPCR検査の陰性証明、自己隔離、自己隔離後の再検査が必要とあるが、自己隔離が何日になるか?再検査はどこに提出するのか?そういったことはどこにも書かれておらず。実際、空港に到着、つまりイタリア入国の際、日本のように、入国後隔離中の居場所を確認されるようなアプリはダウンロードするよう推奨されているものの、そのチェックもなく、ダウンロードした人のみ、保健所から連絡が入ってくるという大きな抜け道がある。

 

またイタリア国内としては、ヴァッレダオスタを除くイタリア全土が夜間外出禁止令がなくなり、制限が最小限に抑えられる最低リスクのホワイトゾーンになった。屋外マスクの義務が6月28日に終了するという仮説も浮上。2回目のワクチン接種を完了した人口の割合に基づいて計算されることとなる。

 

ちなみに昨日の20日の時点で、イタリアの人口の26.24%がワクチン接種サイクルを完了。少なくとも1回接種をした人数が50%以上に達したということだ。

 

ワクチン接種は、義務でなく任意であるが、常に賛否両論であり、どこへ行ってもイタリア人、日本人の仲間の間での話題は尽きない。とはいえ、プライバシーの観点から、例えば雇用主は従業員に「ワクチンを打ったか?」など予防接種について尋ねてはいけない。また、ワクチンを受けたことを証明する書類の提供を求めたり、従業員にグリーンパスの提示を求めてもいけない。労働者の同意があっても情報を交換することはできない、と新聞に出ていた。

 

確かに毎日、コロナの状況を見ていると、新規症例と死亡者数、陽性率は下がってきている。それもワクチンのおかげということも言えるだろう。そして渡航にグリーンパスが必要となって来ると、ある意味、打たざるを得ない状況になってくる。

 

私個人としては、このコロナウイルスに対するワクチンは、1) 自分がかからないために、2)もしかかっても症状が軽くてすむために、3)まわりの人にうつさないために、という思いがある。また、ここでワクチンを受けられるのも、イタリア政府のおかげであり、万が一の時もイタリアの病院にお世話になるわけで、やはりここは打っておくべきかな?と思ったわけだが、日本の場合、1ヶ月後はすでにオリンピック開幕。自治体が行う分と合わせて企業や大学でのワクチン接種がどこまで進むのか...すごいことだわ。

 

コロナワクチン接種レース...歴史に残る1年となることだろう。