小さな体に、つぶらな瞳。
両手で餌を上手に持って食べている姿がなんとも愛らしい。手を合わせている姿が思わず拝んでいるようにさえ見えてしまう。
リスの歴史は、かなり古くに遡り、化石などからみると、3600万年前頃から生息していたと言われている。地球の北半球に当たる地域に多く生息しており、特に「北アメリカ」付近にその大半が生息していたようだ。
ちなみに日本にいるリスは、本州以南に生息するのが、日本固有の「ニホンリス」。北海道には「エゾリス」がいるが、ヨーロッパやロシアに生息する「キタリス」の種類なのだそうだ。
余談だが、「リス」という名前の語源は、漢語の「栗鼠(りっそ / りっす)」が元になっていると言われている。漢字のごとく、「栗」などの木の実を食べる「ネズミ」に似た生き物という意味からこの漢字が当てられたそうだ。思わず”チップアンドデール」を思い出してしまう。
ミラノでは、Monte Stella、Parco Trenno、Bosco in città といわゆる自然が広がる公園にはリスはもともと見かけていたが、それはトウブハイイロリスという上記北アメリア原産の侵入種。これが、大量発生し、逆に本来ヨーロッパの森林で何百万年も生きて来たキタリスの生存の絶滅の危機に瀕しているというのだ。
簡単にわかる違いは彼らの色でキタリスは赤毛のアンの髪の毛のような色をしており、"scoiattoli rossi”、そしてトウブハイイロリスというのが名前の通り、グレーで"scoiattoli grigi"と呼ばれる。
何れにしても,暖冬と豊かに実った餌の影響でハイイロリスが増加しているようで、農作物を食い荒らし、建物の配線は噛み切り、皮を剥がされた木は枯れ、死には至らなくても深刻な被害を受けているという。
しかも、そのリスは自然公園に行かなくても、地元アパートの敷地内はもちろん、普通にあちこちの木々で見かけ、歩道にさえ出てくるようになった今日この頃。餌をあげる人もいるのだろう。歩道でくるみを抱えているグレーのリスを見かけたことがある。
生態系のバランスは、外来種の影響も大きい。
しかし、駆除はそうそう簡単には行かないようだ。ある種を守るため,別の種が外来種というだけで駆除、つまり殺してしまうというのもどうなのだろう。ただ外来種であったとしても同じ命であり、多様な生物が生息可能な環境は維持していかなければいけないと思う。
何をもって自然とするのだろう。
とはいえ、ゴキブリを根絶するのが不可能であるのと同様、ある程度受け入れないとダメなのだろう...か?!
目がウルウル。愛らしいリスに心揺さぶられてしまう。

