タータ日記 その8 〜 お子ちゃまは壊すのがお好き | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

シッター先の双子ちゃんは、ついに弟の方が、ハイハイをし始めた。

 

とはいえ、まだ数歩で疲れると摺り這い。そして、兄の方はスフィンクス状態からは卒業し、肘でぐいぐい前へ進むようになった。何れにしても、目が離せなくなった。椅子やハイアンドローチェアで、塀を作り、カーペットを敷いたスペースから出ないようにしていても、知恵比べで、するっと通り抜けられてしまう。

 

余談だが、ハムスターの知能は1歳児の赤ちゃん程度だというが、まだ1歳にも満たない乳児は、日々物事を学び賢くなっている!それを見て、私、タータは嬉しく思いつつも、日々闘いだ。爆

 

玄関やキッチンに行かないようにする柵(イタリアでは”ボックス”と呼ばれる)を注文しており、来週到着の予定が金曜日に来たので週明けには私も一緒に柵の中〜。

 

ところで、子供達が今一番好きなのは、半球型になったレインボーカラーのプラスチックを大きい順に重ね塔にして、それを倒すという遊び。どんなに遠くにいていたずらをしようとしていても、それに気づくと嬉々として戻ってきては、一瞬にして倒すのだ。

 

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考えてみれば、以前イタマ(外国人ママの為のイタリア語教室、"Italiano per mamme"の略)で託児所のボランティアをしていた時もそうだった。私が担当していたのは、歩けるようになってから就園前、つまり1-3歳児。箱を大きい順に並べていくと、気付いた子達が遠くから走ってきてはそれを倒し、きゃっきゃと大喜びしていた。大きい子だと一緒に重ねる作業を一緒にしたが、とにかく物が崩れて倒れるということに、こんなに喜びを得るのか?と不思議にさえ思った。

 

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この画像はイタマの活動を紹介する写真展のためのパネル画像の一つ。今や我が家のキッチンにある。笑

 

重ねた塔はバランスを崩し、ガッシャーンという音を出す。

 

乳幼児たちには刺激的らしい。こう書くと、横暴な子に育つのでは?と思われがちだが、意外に彼らが学んでいることがよくわかる。

 

このレインボーカラーの“scodelle”(スコデッレ・「丼鉢」という意味)を食洗機で洗い、まだ半渇きのものをパパさんが重ねてくれていたのはいいが、がっちりと重なり早々に外れなくなってしまったのだ。それを床に置いてみたが、ベビーたちは腹這いで、指先で触れようとしても全くグラグラせず、塔の下部分を押しても簡単には倒れない。

 

あれ? 何かが違うぞ、と考えているのか???

 

Scodelle を壊すことを繰り返すうちに、どのくらいの力加減で壊れるのか、また、高いところより、低い位置や基礎の部分を崩すことで、簡単に壊れてしまうことなどを学習しているのだ。そして、ただ壊すだけでなく、その経験からベビーたちは様々なことを学習しているのではないだろうか?

 

これから大きくなっていけば自分で重ねていく事も学ぶが、途中で倒れたり、大きさの違いを認識することも大切。

 

「忍耐力」「想像力」「集中力」...はこの時期から養うことができる。

 

倒した時の「達成感」。してやったり!にんまりと笑う姿が可愛くてたまらない。

 

子供達と一緒に遊んでいると、割にあーしちゃダメ、こーしちゃダメ、など「ダメダメ」と指示を出しがちな親も多いのではないだろうか?(私も自分の子供たちにはそうだったかもしれない)けれど、こういう周囲からの干渉は、自分の思う通りの遊びができなくなりがちで、想像/創造力や工夫する力をへし折り、いたずら遊び自体が嫌いになったり、一つのものを作り上げることを苦手にさせてしまうかもしれない。

 

大人目線で見ると、意味のない破壊行動も、子供にとっては、そこからたくさんの経験を得ることができる、大切な行動のようだ。

 

子供がものを壊すと、やたら怒りまくる親も多いと思うが(私もそうだった)、壊すことは、壊れてしまうことを知る行動だとも言える。自分が一生懸命作ったものを、壊されてしまったりすることで、他人との関係性やコミュニケーションも学んでいくことだろう。

 

また、物が壊れてしまうことを学習することで、壊さないように大切に扱うことも同時に学んでいくのではないだろうか?