春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは、すこし明りて。紫だちたる雲のほそくたなびきたる。
高校生の頃、『枕の草子』の冒頭部分を暗唱したものだ。
辞書によると、春は時間帯によって季語が違うそうだ。
「春暁(しゅんぎょう)」夜中が過ぎてまだ暗いうち、夜が明けようとする頃。
「春曙(しゅんしょ)」春暁後、夜がほのぼのと明けはじめ、次第に物が見分けられるようになる朝への移ろい。
「春昼(しゅんちゅう)」春の昼のこと。ちなみに「昼」を季語にしているのは春だけ。
「春夕(しゅんせき)」なかなか暮れきらない、のんびりとした夕暮れ。
「春宵(しゅんしょう)」夕暮れより少し時間が進み、夜になって間もない頃。
春は冬の寒さから解放感と心の安らぎを感じることができる。春に趣を感じられるのは、日本人ならではないだろうか。とはいえ、『春眠暁をおぼえず』。起きるのが辛い...
