間違い電話 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

先日、ある友人が私にLINE電話をかけて来た。

「やだー、◯ちゃん、元気?」と言うと、「ごめん。間違えた。今急いでる。またかける。」と慌てた様子で切られた。

ちょうど夕食中だったので、確かに後の方がいいな、と思っていたらそのまま電話はかかって来ず。

今日、例の友人から明かにまた宛先違いだな、と言うメッセージが入って来た。「頼むよ...」と思った途端に携帯電話がなった。

「ごめーん、間違えた言い訳でかけちゃった!」と軽く言う。爆

この10ヶ月弱、メッセージのやり取りはたまにしていたが、電話ははじめてだった。

色々な事を話しながら、共通の友人が大病を患っている事を知った。偶然にもその前日その人からメッセージが入っていたのは偶然だろうか。

間違い電話をして来た友人は数年前、癌を克服した強い人だ。

「あの時さー、T子が病院に飛んできてくれて泣いてくれた事、すごく嬉しかったんだ。忘れられないよ。」と彼女はいきなり呟いた。

あれは今思い出しても恥ずかしい事だった。彼女の家族が、明るく笑顔で場を和ませているにも関わらず、私は言葉にならず号泣してしまったのだ。皆辛いのに、それを耐えているのに、本当に申し訳ない事をしてしまったと思っていた。

「私のために泣いてくれる人がいるって嬉しかったんだよね。」と彼女。「◯◯さん(共通の友人)にも大切な人だって言ってあげて!あなたが必要だと。それが何よりも嬉しく励ましになるんだよね。」と言われた。

「だからさ、自分のそんな経験からしたら、コロナで生活が苦しいなんて言ってられないのよ。お互い頑張ろ!」ズバリ私の心を見透かされたような気がした。

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こういった考え方が自分の身体の中に完全に浸透すれば、全てのことが当たり前でなくなるだろう。

アップルのスティーブ・ジョブズ氏は死期が迫った際、「私は様々な面で成功してきた。そして多くの富を得た。しかしそれに一体何の意味があるのだろうか」と自問した言葉を思い出す。

「待ってるよ。一月中には会えるかな?」友人との電話は切れた。

しかし、電話を切った途端、また彼女からメッセージが入った。再び、三度?明かに内容が私宛ではなかった。爆

「だーかーらーさー、どこのT子よ!」とメッセージを送ると、「私、かなりやばくない?」と即答された。爆

間違い電話....神様のいたずらだったのかな?苦笑