煤払い 〜 大掃除 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

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正月に年神様を迎えるために、1年の汚れを払い、清めることを「煤払い」というのだそうだ。いわゆる「大掃除」。
 

江戸時代、12月13日に江戸城では「煤払い」を行っていたという。1年間の汚れを払い、隅から隅まで綺麗にすると、年神様が沢山のご利益を持って降りてくるといわれ、江戸城では城内や神棚を煤払いし、江戸庶民も煤払いに精を出したのだそうだ。

 

これが今日まで伝えられ、煤汚れとは無縁の生活になった現在でも、社寺などでは煤払い行事が残っている。

 

ところで、ミラノの家族とビデオ電話で話していると部屋のあちこちが気になってしまう。そこら辺に置きっ放しの不要な雑貨やら洋服類。長女次男の部屋は散らかり放題。ホコリはもちろん壁にカビも出ているだろうなあ。布団なんて私が家を出てから、叩いたことなどないだろう。

 

電気の傘やカーテンどころか窓も汚いんだろうな...

 

それでも父子4人でここまで生き抜いてくれた事に感謝するしかない。彼らの中で何か「気づき」が有れば天晴か。

 

ところで、実家の母は元来綺麗好きで、秋に体調を崩し要介護1を頂き、私がいなくなることを前提に週1でヘルパーさんが来ることになったが、どんなに毎日掃除機をかけていても、毎日出てくる綿埃の量には驚いてしまう。

 

先週各部屋の電気の傘を取って洗い、カーテンも洗った。また箪笥や押し入れに入れておいた自分の不要の物をスーツケースに詰めた。

 

いよいよ年末、いよいよ出発だ。ただただ心の整理だけがついておらず。心の整理整頓の方が手間がかかりそうだ。

 

年末の「大掃除」。日本特有のようだが、年末ぐらいはお掃除ロボットに頼らず、じっくり「家」と「心」の垢と塵を取り除き、幸多き新年を迎えたいものだ。