11月下旬。そろそろ年賀状を準備する頃だろう。
年賀状なんて渡伊してから書いていない。
ところで、母が喪中はがきを出状した。
「喪中はがき」の主旨は、年賀欠礼の理由を知らせるものだ。本来その理由を知っている人には送る必要はないだろうし、年賀状のやりとりのある人全てに喪中はがきを送りまくるのもどうかとも思ったが、そういうところは父は律儀だったので、送付宛はほとんど父の生存中お世話になった方々、特に仕事関係の方のようだったので、通知だけはした。
今後は父がいないことで、年賀状リストから外されるかもしれないし、母も年賀状自体出さないだろう。
逆に喪中はがきを数枚届いた。父とどういう関係だった方々かはわからない。ただやはり家族を失い、悲しみに暮れた方からだと想像する。
今年はコロナの影響もあったが、知り合い関係でも多くの方々が他界された知らせを聞いた。また、葬儀の縮小化が進み、周りの人に訃報を伝えにくくなっている社会的背景もある。
生を受けたものは、いつかは死すべき命。
とは言え、頂く1枚に誰かの人生の重さ、価値を感じるようになった。
あっという間に師走。ゆく年を偲ぶのは、亡き人を偲ぶことに、どこか似ている。偲ぶ心と感謝を込めて。前を向いて歩いていきましょう。