あきらめの夏 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで30年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 
 
 
あー今年は帰国していながら、花火もない。盆踊りもない。毎年恒例の元ミラノの仲間との集まりさえもない...
 
コロナの影響は地域の祭りや伝統文化にも及んでいる。今年は、帰省し地元の催しに参加することも、大切な人たちとの再会もできず、夏をあきらめている人も少なくないだろう。ミラノの友人達も帰国できていない人たちが沢山いる。
 
また、ここ数年この時期は、空手の全国大会を目前にして、暑い中集中稽古に黙々と勤しんでいた。今回はそう言った気合いや勢いさえない。
 
ところで、「夏をあきらめて」と言う曲が昔あったことを思い出した。研ナオコがどこか気怠くモノトーン調に、歌っていたのを思い出す。しかし、その曲は感傷的で、切なくて、ある種のノスタルジーに駆られる。
 
毎年夏に一時帰国し、8月半ばあたりにミラノに戻っていた。戻る前になると、なんともいえない心のザワザワ感に襲われ、それを超えると再びミラノで頑張るしかない、と言う諦めとリセットとして気合いが入る。今回はそれさえもない。無感情になりつつある自分が恐ろしい。
 
秋からの進学年度、新たなモチベーションを持つことが進歩の活力だった。
 
今こそ私自身の人生予想図を立て直す事が重要だろう。ぬるま湯は心地いいが、そこを抜け出さないと何も変わらない。とはいえ、若い頃は精神的に自分を追い込むこともできたが、頑張れるから頑張り続けるのではなく、頑張るために休息も重要だとこの歳になって学んだ。
 
そのためには健康(それは帰国中あちこち検査し、証明済み)維持を目指し、そして自分が守りたい生き方、それを向上させるためにワクワク出来る項目を思い巡らせておこう。