体幹を鍛えよう | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで31年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 
 
  
 
帰国して、まず驚いたのは、母の姿だった。
 
極限にやせ、骨盤が後傾し、背中が丸くなり、膝がややがに股になっており、「杖をついたら、志村けん扮するおばあさんみたいだよ、」といったら「やめてよ!」といわれたが、数年前までは姿勢もよく颯爽と歩く母からは想像も出来ない姿だ。
 
1,2年前から帰国中一緒に買い物に行くと、途中ベンチに座ったり、道端にしゃがみこみ、数分経つと、復活して歩けるのだ。どういうこと?と思ったものだが、今思うと、それが脊柱管狭窄症の症状の一つであるらしい。
 
先日、母も通院している整体へ出かけ、母の話がでると、筋肉が落ちている分、骨で支えて歩いている感じなんだよね。しかも、かなり骨がすかすかになってるんじゃないだろうか?といわれた。
 
イタリアでも杖をついているお年よりは多いけれど、骨盤が後傾し、猫背、がに股は日本人特有なように思えるのは生活環境の違いだろうか?
 
そして、個人的にどうしても癖で、人の立ち方、歩き方を観察してしまいがちなのだが、わーこの人、年とったら絶対膝に来るだろうなあ。腰に負担がかかりそうだなあ...などと思ってしまう。かくいう私も歩き方にすごく癖があるらしい。
 
人間の持つ機能は使わなければ衰え、使いすぎると壊れ、適度に使えば発達する」という法則があるそうだが、私の場合、明らかに使いすぎて膝が壊れたのだけれど、早かれ遅かれ来たものだろう、と推察する。ここ数ヶ月空手を休んでいるので、痛みはないものの、なんとか正座も出来るのだが、確実にトレーニングが減った分、筋肉量も落ちた。

ところで、父がそうだったのだが、結局歩くのが大変になってきたので、引きこもりになったのか?またはその逆で引きこもりになったので、歩くのが大変になったのかわからないが、筋肉が徐々に落ち、座っていてもいきなり転倒するような「廃用症候群(生活不活発病)」が最近では多いらしい。
 
とりわけ、病気でベッドで長期に安静にした場合は、この廃用症候群が起き、下手すれば痴呆さえ起きてしまう。

ちなみに、絶対安静の状態で筋収縮が行われないと1週間で20%、2週間で40%、3週間で60%の筋力低下が起こると言われている。さらに、1日の安静によって生じた機能低下を回復させるためには1週間かかり、1週間の安静により生じた機能低下を回復するには1か月かかるといわれている。
 
歩けないのっていきなり高齢者になって起きることじゃなくって、徐々にきているから体幹鍛えておかないとだめだよ!と整体の先生にいわれてしまった!私もふと無意識になると姿勢がわるくなり、骨盤が後傾しやすいから気をつけないといけない。
 
大切なのは、腰と股関節をつなぐ筋肉の腸腰筋。骨盤を立てる力がある。そして、脊柱のインナーマッスル、多裂筋。背筋を伸ばし、ぶれない軸を支える強い背骨を作る筋肉だ。O脚やX脚を防ぎ、まっすぐ骨盤を安定させる内転筋
 
他にも、胸のわきの筋肉である 前鋸筋。肩甲骨の内側についている菱形筋。
 
https://www.asahi.com/relife/article/11242719

 

 

体幹の強さを測る指標としては、閉眼片足立ちテストでバランス能力をチェックすると言う。眼を閉じた状態で片足を上げ、何秒間その姿勢を保持できるかを計測するのだそうだ。
 
 
70秒以上…体幹年齢20代
55~69秒…体幹年齢30代
40~54秒…体幹年齢40代
20~39秒…体幹年齢50代
10~19秒…体幹年齢60代
5~9秒…体幹年齢70代
4秒未満…体幹年齢80代
 
ちなみに私は、目を開けていれば1分以上立っていられるが、目を瞑るとたちまちグラグラしてしまう。筋肉量を落とさないようがんばろう。