新型コロナウイルスの影響でイタリアはオンライン授業のまま夏休みに突入。中学卒業と高校卒業は国家試験になるため、普段とは違った内容ではあったが、登校し学校内でマスク着用での試験が行なわれた。
本来高校の卒業試験であるMaturita'は、『人生最大の難関』といっても過言ではないほど厳しい試験である。
まず赤点が1つでもあると受験できる資格はなく、留年。試験のうちわけは、筆記試験が45点、口答試験が30点、学校の成績25点。合計100点満点中60点以上が合格となるのだが、毎年筆記のイタリア語のテーマ(論文)の内容がその日のニュースになるくらい、レベルも高い。ほかにラテン語、ギリシャ語、数学などの筆記試験が数日に別れ行なわれ、また口答試験にわかれているが、今回の試験は口頭試験のみであった。
本来口頭試験はCommissioneと呼ばれる試験官が8名おり、そのうち4名と委員長は文部省が任命する外部の教授軍で構成されるのだが、今年は6名が学校内部の教授軍だったという。
各クラス1日5名ずつ受験。各教科に関する質疑応答。
イタリア全国では17日より試験開始。生徒の苗字のアルファベット順に行なわれ、我が家の長男は最終日の22日。
前日、「緊張していない?大丈夫?」と電話をすると「口頭試験だから大丈夫」と返事。いやあ、口頭だから緊張するんじゃないの?あやつは口からでまかせ男なのか?本番に強いのか...親の方が緊張して、いても立ってもいられなかった。
