あれから10年 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

父が急性心筋梗塞で倒れ、かなり厳しい状況だといわれ、次男だけを連れて急遽帰国したのが10年前。
 
入院中73歳の誕生日を迎えた。「誕生日か...」しみじみと言っていた姿が脳裏に焼き付いている。とはいえ、そのあと、タバコをやめさせるのにどれだけ家族が苦労しただろうか?
 
その後も血管がつまり何度もステントを入れ、血管を拡張させた。また心臓が苦しくなるたびにニトログリセリンをのんでいたようだ。さすがにタバコはやめたし、今ではタバコの臭いを嗅ぐだけでも不快になるという。
 
ところで、ニトログリセリンとは、なななんとダイナマイトの原料の一つだ。爆薬が心臓を癒すとは、これまた心臓が止まりそうな話。苦笑
 
何れにしても、ぎりぎりの状態であったとはいえ、一命をとりとめた。常に思う。父は、当時は死ぬ時ではなかったのだ、と。
 
けれど、毎年年が明け、父の誕生日が近づくたびに、風邪ひいてないよね?胸、苦しくないよね?と母に何度も確認するような癖がついてしまった。誕生日を迎え、春になるとお互いほっとする。今年は大丈夫そうかな?と。
 
足はかなり弱くなってしまったが、風邪もひかず相変わらず...と言っていたが、急に肺炎で入院してしまった。新型コロナウイルスとは関係がない様子。命に別条はないようだが、この時期、このタイミングで...今私が飛んでいっていったところで、役には立たず、ましてやイタリアから帰国となれば、何かと迷惑をかけることもなきにしもあらず。
 
ただただ祈るばかり...
 
ミラノの日常 「親子の縁」
 

「平安の祈り」

 

神様、どうか私にお与えください。

変えられないものを 受け入れる心の平安を

変えられるものを 変える勇気を

そして、その違いを見極める知恵を

与えられた一日を精一杯

生きることができるように

一瞬一瞬を 楽しむことができるように

苦しみは平安への通り道であることを

受け入れることができるように

たとえ自分の願いどおりにならなくても

主イエスがされたように この罪深い世界を

そのまま受け入れることができるように

もし あなたの御心にゆだねるなら

あなたが全てを正しく導いて下さることを

信じることができるように

そうすれば私はこの地上において

幸いな人生を送りまた天国においては

あなたと共にある最高の幸せに

与ることができるでしょう。アーメン