Tinsagu Project Live 〜 歌って踊って盆踊り | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 
ゴスペルの師匠のコンサートに参加させて頂いた。
 
夏休み明け、練習はたったの3回。私は弟が来ていたので、2回のみ。あとはビデオと音源のみで各自練習。
 
さて、会場となる場所は、ミラノ郊外で、駅を出たら何も無いところで引いてしまった。駅から徒歩圏内なのにどういう事?近くにいた人たちが、Via Fabioなんとかはどこだ?と聞いていたし、携帯の多分マップを見ながら歩いている人も数人いたので、こんな何にも無いところいくつもイベントなんぞないだろう?皆、同じところに行くのか?と思い何気についていった。
 
一方通行の通りはかなり車の通りは激しかったが、周りは大きなテニスクラブやサッカークラブの敷地のみ。Via Fabioなんとか15という大きな看板があった。目的地は19番地。きっとその並びだろう...。突き当たりは大きなディスコ&レストランと書かれており、入り口にはシェフらしき人やスタッフらがずらっと並んでいた。おやっ?パトカーも2台到着。ここはどこ?入り口を覗くと“PD”と書かれた旗が...Partito Democratico?つまり民主党のパーティ??? 苦笑
 
一応警察に聞くと大通りに戻ってもっと先だと言われてしまった。いけない、いけない。思い込みで人について行ってはいけないな。
 
到着したが関係者は誰も来ておらず。
 
 
場所は元馬小屋?を改装したイベント会場。
 
ところで、当日ミラノの交通機関はショペロ(ストライキ)と言われており、車の人も地下鉄で出かけるメンバーも皆早く家を出たものの、グループメッセージには次々と渋滞に巻き込まれた!とあった。私もすし詰めの地下鉄で、下手すると18時を過ぎると地下鉄が止まってしまうので、最後の地下鉄に乗らないと...!!ドウモで乗り換えの時は、地下道をダッシュしたくらいだった!...が最後の最後でショペロが取り止められた。それもな...!!
 
それよりも観客は来るのだろうか?そちらの方が心配になった。しかも、家を出る直前は大雨だった。
 
とりあえず、会場の音響チェックが始まり、待っている間に私たちは振り付けの最終チェック。リハーサル中は、もうすぐ始まる!というワクワク感と緊張感でかなり、記憶が飛んで、自分の歌うパートを忘れたり、「花笠音頭」ではパーカッション担当で観客側から舞台に上るのだが、自分の番を間違えて舞台に飛び出て行ってしまったり、それが私だけでなく数人もいて(だって素人だもん!爆)師匠は目が点!もう大笑いするしかないようで、それにつられて私たちも大笑い。大丈夫かあ?
 
徐々にお客も入ってきて、すでに食事をしているのが見えた。わー緊張!!
 
公演開始30分前、やっとリハーサルが終わり、着替えて食事をしてきてください!と言われた。師匠をはじめ、私たち、コーラスのガナリア隊は皆浴衣。私は、数年前母からもらってきた浴衣を今回初めてきた。帰宅してから画像を母に送り、聞いた話だが、これは母が60年前高校生の頃縫ったものだったそうだ。あまり時代を感じず、白い生地を着たかったので嬉しかったが、母自身驚いていたようだった。
 
私は浴衣さえ着付けが自分で出来ないので、ガナリアのメンバーのお花の師範でもある方に着付けてもらった。とても食事をする気分ではなかったが、あまりにも緊張してきたので、ちょっと飲んじゃう?Sサイズの生ビールをオーダー。観に来てくれた友人たちが、「ちょっと良いの〜?余裕だね〜」と声をかけてくる。全部飲んでしまうと、途中トイレに行きたくなってもいけないので、半分別の友人に分けた。私は気分的に落ち着かず会場に入り、うろうろ...。
 
師匠から、皆さん、準備はどうですか〜?と声をかけられた。主催者側に促されるまで飲んで食べてるメンバーってどうよ!
 
ついに始まった!
 
🎶ひらいたひらいたは日本の童謡であるが、コンサートのオープニングにはもってこい! 次に私たちが紹介され、舞台に上がり、谷茶前(たんちゃめ)、てぃんさぐぬ花、安里屋ユンタ...と沖縄の歌と踊りを披露。一度席に戻りつつも、師匠の歌に合いの手はかけるわ、体は揺れるわ、落ち着きのない?私たち。苦笑
 
花笠音頭から再び登場。せっかく踊りもマスタ〜したのだが、急遽パーカッション担当に。
🎶ドンドンドン カッカ 
ドドンがドン カッカ... 単純明快に思えるが、仲間を見ていて体が動いたり、曲が頭を流れ、歌詞でも口にしようものなら、リズムが崩れてしまう...あちゃ〜。あれっ?ドドンがドンって2回やっちゃった?
 
北海盆唄は私たち世代はどうしても子どもの頃よく見た”8時だよ!全員集合!”のふりを思い出してしまう。笑 照明的に非常に眩しく、かといって観客席の方は全く見えなかったので、あまり人を意識せず非常に楽しく歌って踊れた。
 
トンコリへチリ、ヤイカテラ...アイヌ語の曲。もともと文字を持たない狩猟採集民族であるアイヌは音楽も全て口伝したため、はっきりいって「恋のマイアヒ」同様、空耳か?巻き舌音では、どれだけ巻き舌の練習をしただろうか?苦笑
 
炭坑節に至っては、やはり日本人に流れる浪花節、人生賛歌の表現か?なぜか血が騒ぐのだ。
 
 
 
全13曲。そして、アンコール。ナポリ民謡が2曲あり、ナーポ?ジャーポ?3曲目はやはりジャポネーゼ。簡単な振り付けで全員で北海盆唄。舞台と聴衆が一体化し、盆オドラーに。
 
楽しかったあ!一緒に写真撮ってくれる?とイタリア人のグループに求められた。日程的に参加できなかったガナリアのメンバーたちも楽しかったよ!と喜んでくれていた。参加型コンサート。癖になりそう。笑