ついに第25回琉球少林流空手道「月心会」の全国空手道選手権大会が行われた。
大会に向けて何かと自分の中でテーマソングが流れ続けてきていたが、最後の数日は意外にも「無」であった。
勝ち負けという結果にこだわらず、努力を続けることに意味がある。そうすれば、結果は必ずなんらかの形で現れる。
昨年は納得の行かない負け方をし、しかも、足の負傷で春の陣に参加することを、断ったら、師範に(ついでに)「全国大会ももう辞めたら?」「もう大会だって無理だろう? 向き合い方をもう変えたほうがいい。そろそろ指導する方に回るとか・・・」「踏ん切りがつかないなら全国大会で全て4-0で勝ち通し優勝する意気込みが必要」「年取ったらボロボロなんだぞ」師範ご自身の戒めの言葉なのか?
頭が真っ白になり、ただただ師範の言葉が屈辱的で(それも師範の策略だったのか?!)泣いて帰った。そんなことで泣くかあ?と友人に大笑いされたけれど、真剣だから泣くんだよ!思い出しては泣き、友人に話すとまた泣き出し...ミラノの整体の先生にどうしても大会に出たいんです!治してください!と頼み込んだものだ。
とはいえ、2年前優勝した時の自分の体とは既にスピードもキレも違う。明らかに退化している。やれることは万全で臨みたいと思っても、無理を心に強いてはならない。ありのままの自分を正しく観、それを保つことの難しさ。自分の心と正面から向き合う。それは葛藤の数ヶ月であった。とにかく「今」の自分が出せるよう日々の稽古に、そして大会に臨もうと思って来た。
勝ち負けにこだわらず、自分をすべて出す。それが自分との対話。しかし、今回は整体の先生のポジティブシンキングなアドバイスが利いたのか(マインドコントロールか?!)まったくといっていいほど負の感情は生まれてこなかった。
とはいえ、必ずしも万全な体調でもなく、日本でも整体に通っており、今では正座ができるかどうかが、筋肉のバロメーターなのだが、今日は辞めておこう...という日が多かった。
大会では最終的に、昨年優勝したMと決勝であたった。一昨年前決勝で延長戦になって闘った同じイタリア本部の仲間だ。彼もここのところ足の調子が悪いのはよく知っていた。だから決勝までの間にかなり筋肉疲労していたはず。
気づくと、決勝までの間ずっと4-0で勝ち上がってきた。あとは、すべてを出すだけ。旗の色が3-1で白が3本。あれっ私何色だった?思わず彼をみたら、赤い紐を腰に巻いていた。試合終了で拍手があったが、すぐに子供たちのところへ行き「私が勝ったの?」と思わず聞いてしまったほどだ。「そうだよ、何言ってるの、ママ。」と言われ、初めて脱力した。
ここで、リセットし、今後は昇段に向けてこつこつ行こうと思う。とはいえ、常にぶれない目標を作り、突き進むことは、自分への挑戦であり、徐々に自信がつき、ものすごい集中力が意識的に作られる。
ありのまま「自分」を正しく観る折角の機会、それが私たちにとって「大会」つまり試合なのだろう。
とにかく、指導してくださった師範を始め、仲間の皆に感謝。9月第1週から始まる新年度の稽古が楽しみだ。

