出発の前に | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 

夏休みの帰国の前に、子供たちは「(友人の)⚪️✖️が出発しちゃうから、挨拶してくる...」といってよく出かけるのだが、毎日のように誰それが出発するから...というのだけれど、今生の別れじゃあるまいし、大げさな...と思ってしまう。

 

そうこうしているうちに、出発したはずの友人はミラノに戻ってきて数日いて、今度は山へ行くんだよ。今度は海...と行ったり来たり。そんな人の出入りに合わせてたらきりないじゃん!とついつい思ってしまうが、大人も一緒。

 

明日出発するから...9月に会いましょう!などといってくる。ミサの聖歌隊も徐々に毎週メンバーが減り、最終的には、シスターだけが居残る形になる。80代半ばのメンバーが先週出発するというので、挨拶をした。生きていたら9月に会いましょう!って縁起が悪いわ!

 

空手のメンバーからも最後まで練習に出られないけれど、良い夏を!などとメッセージが届いたり、稽古には出られないけれど、稽古の終わり頃挨拶に行くよ、というメッセージをくれる友人などもいた。そういうところ、イタリア人は律儀だわ... そう言いつつ、自分の稽古最終日に師範に挨拶忘れたわ!どうも頭に全国大会があるから、大会直前の日本での集中稽古も含め、どうも学年末、という意識がなかった。礼に始まり、礼に終わらないやーん!!苦笑

 

いつ、出発するの?と地元の友人からもメッセージが入る。その前にお茶しない?会いましょうよ...と。こういうこと、日本にいた当時していたかな?と思う。そもそも休暇という定義というか、重要性も違うから、その前に挨拶...という感覚はないのかもしれない。そういう意味では年末の挨拶に似ているか?だからといって、ひょこひょこ友人に挨拶に出かけるようなこと、あっただろうか?と考えたりする。

 

出発前に語学学校の先生(親日家のおばあちゃん)から会いましょうよ、と連絡が入った。授業が終了と同時に教科書を開いていない。文法を考えて話したり、文章を書いたりもしなくなった。敢えて、先生と会うとなると緊張するわ!!

 

ついつい不義理になっている方へメッセージを送る。なんだかんだ言って私も律儀だわ。爆 と言って、日本での友達には連絡もとっておらず... いやいや、そこまで気が廻らず...

 

行きます。帰ります。仰々しいのもなんだかな.... そしてお土産も頼まれる。時と場合と物にもよるが、一度布団を買ってきて!という人がいて絶句した。(ヨガマットじゃないって!)その後、その人とは疎遠になったが...苦笑

 

とはいえ、ミラノ、日本の両地に高齢の親を始め、親類、友人がいる。その人だけには、次会うまで元気でいてね、と云う思いが強くなる。結局年齢に限らず一期一会の思いで人に接しないと...と出発前、ふと思った。