朝顔日記 2019 その1 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで30年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

昨年の咲き終わった朝顔からこぼれ落ちた種の一つが自然に芽を出し、今年初の花を二つ同時に咲かせた。

 

 

 

こちらは3つ目。

 

 

どんどん双葉も芽を出し始めてきている。

 

 

しっかーし、今年初めて異変が起きた。

 

蕾のねじれた隙間に、おや?虫?というような黒いものを発見。よーく見ると羽が付いている。楊枝の先で落としたが、開花した花びらの裏にまだくっついていた。余談だが、あさがおの蔓は左巻きだが、花びらは右巻きにねじれており、このねじれを解くように開花していく。

 

今年は偶然なのかよくわからないが、菩提樹が異常に鈴なりに開花し、甘い香りを地元中漂わせている。それと関係があるかどうかわからないが、小さな虫がふわふわたくさん飛んでおり、気づくと手足にくっついることがある。キモーっ!!白や黄色、黒でも紺のTシャツにもくっついてくる。(なんでも良いのか?)

 

これは、アブラムシだそうで、2ミリくらいの大きさなのだが色が黒いが、バラには緑色のものがびっちり。仲間のようだ。そして、アブラムシは普段は羽根を持っていないが、繁殖期になると羽根を持った個体が生まれてきて、飛んで移動するという。ギョー!!

 

また、アブラムシは双葉や新芽や葉の裏、つるや花のガクなどにつき、植物の汁を吸い、徐々に弱らせていくのだそうだ。数が少ないうちは吸われる汁の量も少ないが、繁殖力がとても強いため、爆発的に増えることがあるという。放置すると、アブラムシが付いたところがベタベタになりカビが原因のすす病になり、最悪は枯れてしまうこともあるという。

 

そして、アブラムシがつく要因としては①窒素分の多い肥料を与えすぎると葉で合成されるアミノ酸が多くなりすぎてしまい、多く作られすぎたアミノ酸にアブラムシが寄っていく。(肥料使ってないし...)

 

要因② 植物の「株間がせまく密植状態」のときに湧きやすいと言われているようだ。つまり風通しがよくなく、植物にまんべんなく日が当たっていないという。(密植状態であれば、間引きしているし、日が当たっていない、ということはまずない)。

 

本来この時期には羽のないタイプは春から秋の間は交尾することなく単性生殖のメスだけで増えるのだそうだ!そして秋の終わり頃からオスが発生し産卵、交尾したメスが卵を産み付ける。春に越冬後の卵から生まれるアブラムシは羽のないアブラムシ。このサイクルを繰り返し、幼虫は10日前後で成虫となり、毎日5匹程度の幼虫を産むという。すごくないか?

 

もう毎朝、毎晩念入りに虫のチェックをしている。とにかく早期発見が肝心だが、牛乳または水で薄めた牛乳をスプレーしたり、石鹸水でも良いという。もちろん、それで全滅させることはまず無理。そして、驚いたのは、アブラムシが出す甘い排泄物がアリを誘発するため、放置したままにしておけない害虫なのだそうだ。確かに、今年はアリも見かけた!一つ賢くなったのは、アブラムシの天敵はてんとう虫ということ。てんとう虫は1匹あたり10匹以上のアブラムシを捕食するそうだ。

 

とにかく、アブラムシをみつければ、すぐに落としているが、薄めた米酢も効果大だという。目安として米酢500mlに唐辛子5~10本程、ニンニク1片を30~60日ほど漬け込み、その液を300倍程に薄めた米酢を霧吹きで吹きかける。お酢・唐辛子・ニンニクの匂いで忌避するのだそうだ。米酢は他にもカビの繁殖を防いだり、葉の艶が出たりと嬉しい効果も期待大。

 

アサガオが日本に渡ってきたのは、奈良時代末期、遣唐使が種を持ち帰ったのが最初だろうと言われており、また中国では4世紀ごろの書物にアサガオの存在が記されているというが、なんといってもアブラムシの歴史はもっと長く1億年とも言われている!(ホントかいな?)

 

アサガオよ、アブラムシなんぞに負けず、健気に咲いておくれ!!