日本のサラリーマン | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 
 
 
とてもショッキングな画像をネットで見かけた。
 
ポーランド人の写真家Pawel Jaszczuk氏による泥酔して路上で眠りこける日本人サラリーマンの画像の数々...Jasxczuk氏によるとこれらの写真は「日本の企業文化が活発であることの象徴」なのだそうだが、嫌味にしか聞こえないというか恥ずかしい限り...
 
Jaszczuk氏は、また、他の国ではまず見られない、泥酔して路上で無防備に眠りこけている日本人サラリーマンの姿を3年にわたって都内で撮影。自費出版で好評を博した写真の中から、モデルばりのポーズをとっているサラリーマンを厳選し、装いも新たに「HIGH FASHION」というタイトルへと改題し、出版に至ったのだそうだ。
 
ところで、「過労死」は既に”Karoshi"とそのまま表現されるようになってしまったが、なぜ日本人は過労死するほど働くのか、海外では異質に映るようだ。生きるために働くのか?働くために生きるのか...?
 
一度小学校時代の次男のお迎えに5分遅れて(事前連絡は入れておいた!)担任に「私だってプライベートな時間は大切なのよ!」と激怒されたことがある。もちろん、それは権利として当たり前だろう。
 
サラリーマンは現在の奴隷なのだろうか? いやしかし、奴隷と異なり、自由に雇い主を変える自由を持っている。主人に絶対の服従を誓う必要もないだろう。とはいえ、安定を求めようとすると、なにかしらがんじがらめになりがちになってしまうのだろう。
 
「頑張る」とは本来1)くじけずに、やり抜こうとすること。2)自分の意思を貫き通そうとすること。そして3)ある場所から動こうとしないことを言う。
 
頑張ることは大切だけれど、一体どこまで頑張る必要があるのか。「頑張れない」自分であっても、それを認める勇気が大切。自分にあった「頑張り方」を見つけるのは、決して逃げるということではない。
 
命より大切な仕事はない。
 
寝る時は自宅の布団の上で。過労死や長時間労働を少しでも減らして欲しい。