ここ数年、プラスチックごみを減らすための規制強化の動きが欧州で相次いでいる。
その背景にあるのは、深刻な海洋汚染なのだが、世界全体の海洋ごみの85%をプラスチックが構成していると言われ、環境破壊だけでなく、人体への悪影響も指摘されいる。
EUはレジ袋の使い捨ての規制に着手し、生ゴミの袋もbioの袋を使用することが義務付けられるようになった。
そして、昨年EUでは、使い捨てプラスチック品(プラスチック製ストロー、プラスチック製トレイ、プラスチック製食器、プラスチック製マドラー、プラスチック製耳かき、風船のプラスチック製の柄)使用をEU全域で禁止する法案を提出。昨日(10月27日)ついに可決された。2021年前でに施行される予定。
ちなみにイタリアでは今年1月1日から、非生分解性かつ肥料化不可能なプラスチック製綿棒の使用が禁止されているようだ。
また、ウェットティッシュ、ナプキン、風船等の難水溶性商品に対しては、製品にプラスチックが含まれており、環境破壊の原因になりうるとの商品ラベルの表示を義務化。
更に、使い捨て商品への課税や使用禁止はさることながら、3億5000万ユーロ(438億円)をかけてリサイクルの推進と投資を行い、社会機能を近代化促進。
なお、リサイクルについては、2029年までにペットボトルの回収率90%、ペットボトルへのリサイクルプラスチック使用量を25~30%にすることを目標にするという。
プラスチックが生産され始め、生活の中に浸透するようになって、まだ60年程度しか経っていないけれど、今や暮らしの中では欠かせないもの。とはいえ、世界で排出されるプラスチックごみは年間3億トン。使い捨てプラスチック製品の中には必ずしも必要でないものも多いはずだ。ほとんどのプラスチック製品の原料は石油で、燃やせばCO2を多く排出し、海へ流れれば海洋ごみとなる。けれど、一人一人がそういった商品を使わない工夫をすれば、地球温暖化や海洋ごみの削減にもつながるはずだ。
私たちができること...知恵を働かせてみよう。
