先日「最近のミラノの治安」の記事を書いた後に、在ミラノ領事館より注意を煽る「安全対策マップ」が出た。今年に入って2件在ミラノ邦人が強盗致傷事件に巻き込まれることがあった。いずれにしても犯人は二人組の若い男だという。
領事館からのご注意メールは、時によって危機感を煽り過ぎでは?と言うことも無きにしもあらずだが、先週も22歳のモロッコ人が中央駅地下通り内のパニーノ専門店に入り、ナイフを盗み、通りがかりの人二人を負傷させる事件が起きた。
駅周辺はどこの国でも要注意区域とされるが、こう立て続けに事件が起きると住んでいても近づきたくなる。
ところで、昨日日本より日本人シスターが来伊され、空港までお迎えに出かけた。中央駅から地元経由のバスが出ており、私は地元から乗り込んだ。中央駅からバス会社数社から空港行きのバスが出ているが、運転手が客のチケットを販売、チェックインをし、荷物をバスのトランクルームに案内している。チケットも時刻指定などないので、席数がある限り乗り込める。途中から乗ってくる場合も、電光掲示板などないので、大体の時刻表を目当てに待つしかないのだが、乗れるかどうかは空き次第。
空港でシスターを待っている間に、知人にあった。「お仕事ですか?」と聞くと、今回は友達の出迎え、ということだった。「中央駅からバスに乗ってきたのだけれど、中にロム(ジプシー)がいたのよ。」と言うではないの? けれど、運転手の目を盗めば乗り込むことは可能だろう。彼女は運転手に訴えたが、そのような格好の人はいなかった!と言って聞き入れてくれなかったようだが、確かに以前のようにロングスカートで髪をひっつめたようなロム独特の格好の人たちはだいぶ減ってきているものの、でも見る人が見ればわかる。それでも一人一人チケットをチェックすることもなく、結局はそのロムたちもすぐに降りたようだが、それこそ普通に乗客のふりをして乗り込むことは大いにあり得ることだ、と思った。
しかも、私が乗り込んだバスもそうだったが、眠り込んでいる乗客もかなりいるし、トランクルームを開けたまま待機をしているバスの荷物を盗んで立ち去ることもかなりあり得る話。恐ろしい!と思った。
さて、今朝シスターをホテルまで迎えに行き、電車で修道院へ移動するため駅まで送って行った。電車のチケットは既に購入しておいたが、駅構内へはここ数年チケットを持っていない人は入れないようになっている。なので、ご高齢のシスターではあったが、電車の到着する駅のホーム番号を確認し、入り口まで送っていくと、入り口の駅員はシスターの様相を見て、チケットさえチェックせず「プレーゴ、プレーゴ」といって通してしまい、挙句の果てに私にまでプレーゴという。慌てて、私はチケットは持っていないし、見送りのものです、というと送って行ってもいいよ、と言う。えっそういうもの?!優しいというか、融通が利く、というかいい加減というか...何れにしても、不安がっていたシスターにとってはありがたい出来事。
ほぼ一番奥のホームだったが、奥の方へ行くと、あれ?あれはロム?それらしい格好の人たちがいるいるいる...なんで? 乗るはずの電車の出入り口、ほぼ全ての場所に彼らが座り込んでいるではないの?どういうこと?シスターがスーツケースを乗り込み口の階段に置くと、さっと来て車内に運び出す男性がいた。一般客?と思ったら、すたすたと運んでいくではないか?「そこで結構よ!」と私が言うと、さっさと上の棚にスーツケースを載せようとする。そこからシスターは一人になってしまうため、荷物は一人で下ろせないから困るわ、というので、「あとは私がやるから」というと、じっと横に立っている。ああ、やっぱりマンチャ(チップ)目当てか!と思い、私が1ユーロコインを渡すと、「子供が食べるものがないから10ユーロ欲しい」という。はあ? それ以上は出せないから!というとしぶしぶ電車を降りて行った。
こんなにロムが駅構内をウロウロしているのに、警察は野放しなのか? 思わず警察に文句を言いに行こうと思ったが、あいにく旅行者(なにか盗難にでも遭ったのか暗い面持ちであった)の対応をしていたので、そのまま改札を出た。
中央駅広場を出ると、確かにアフリカ系の男性があちこちうろうろしている。だからと言って彼らがそこでカモを探しているのか?といったら決してそうではないだろう。たしかに駅前広場で薬物の売買がされているニュースも見たし、兵隊たちも見張りでいるが、いやいや、アフリカ移民よりもロム対策では?と思った。
最近、ミラノ交通•ATMでは地下鉄が急ブレーキをかけ、けが人が発生する事故が続出している。そのせいで、ダイアが乱れ、電車はもちろん駅構内が人で溢れていることも多いのだが、ふと気をつけて周りを見ると、ロムの二人組がいるいるいる...きっとそうではないスリ集団も乗り入れているはずだ。用心するに越したことはないだろう。妊婦、子連れだからといって油断してはいけない。
こちらは2015年の画像だが、手口はいまだ同じと見える。恐ろしい限り...

