”People” 人が先 〜 差別反対デモ | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 

 
昨日ミラノでは"People" 人が先。と題した差別反対のデモが行われ、ドウモ広場には20万人もの人が(新聞によれば25万人というところも!)集まった。
 
先週も学生による、校内における差別に対するデモがあった。人種差別、性差別、生活の格差、障碍による差別云々あらゆる差別をなくそうというもの。
 
イタリアの内務大臣マッテオ・サルヴィーニ(極右の「Lega(同盟)」党の党首)は、選挙時、選挙スローガンとして"Prima gli Italiani" つまり「イタリア・ファースト」を掲げ、反移民、反EUのスタンスを強く押し出し、単に「同盟」として戦った。
 
このイタリアファーストに違和感を覚えたイタリア人があまりにも多く、このデモに至ったわけだ。まずは人。「人間ファースト」だろう? そのためには、あらゆる差別があってはならず、政治を作るのは政治家だけではない! といミラノ·サーラ市長もデモ参加を呼びかけていた。
 

 

それは大きな変革の時だ。閉鎖的で卑劣であるイタリアではなく、新たな社会のモデルとなる分岐点として我々はここにいる。それが我々が欲している社会だ。それは政治的問題であるだけでなく、社会の2つのビジョン、つまり、君主制に閉じ込もうとしている人々と世界に開放したいと考えている人々との因縁でもある。我々は開かれた社会の先導者であるべきだ、とサーラ市長はインタビューに答えられた。
 
どこに住み、どこで生きようとも差別のない世界を望みたいもの。