以前、空手の師範に何度か「筋を通せ」「子供に筋を通すことを教えているか?」と言われたことがある。
本来、「筋を通す」とは人と人との関係の中で、首尾を一貫させる、基本的なこと。
義理堅い人は、必ず筋を通す。それはある意「人財」を通し、よい運をもたらしているとも言えるだろう。
ところで、先週、今週と2週続けて我が道場に8名の黒帯が誕生した。先週は空手道訓4番の「父母(ちちはは)を敬いて.....」というフレーズに触れ、父母、特に母は朝から晩まで家庭のために尽くしている人が多い。そういう中で母親に対しぞんざいな態度を通すものがいるということは、どういうことか?という話が先週出たが、今週は逆の親の立場として大切な話が出た。
マザー•テレサは「愛は家庭から」といったが、円満な家庭から世の中の平和へと続く。
師範曰く、人間関係には優先順位があるという。①夫婦またはパートナー ②子供 ③親兄弟 ④職場や友人...と続き、世のため人のためのボランティア活動などに続くという。優先順位が狂うと何かがおかしくなると..
まあ、これまた「筋を通す」形の一つなのだろう。
とはいえ、この時代、別居、離婚に至った門下生、シングルマザーの家庭もあるし、家庭の形も多様化してきた。だからといって、必ずしも彼らは不幸ではないと思うし...夫婦が幸せ、というよりも親が幸せな姿を見ることが大切だと思う。
いずれにしても「筋を通す」ことは、人間関係の調和やバランスを保つ秘訣となるようだ。筋違いなことをすれば、人間関係に亀裂が走ってしまうこともありうるわけで...。
黒帯の昇段審査に長男次男が見学に来ていた。私がそばによると「ママさー、ボランティアする前に順番重要だよ!」とにやにやする次男。「父母を敬わない人に言われたくないね〜。」と笑う。
「筋を通す」生き方を貫くには、精神的に自立して心が強くないと難しい。
年末に際し、自分自身が「筋を通して生きているか」内省するいい時期だろう。人と人との間にある目に見えない絆やつながりを感じ、信じ、筋道を重んじた生き方ができたらと良いと思う。