Four Seasons Four Hands | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 

在ミラノのお友達でピアニストのご夫妻である知念杉子さんとLuca Arnaldo Maria ColomboさんのCD「Four Seasons Four Hands」が発表された。

 

四手連弾の組曲がご夫妻によって奏でられている。曲は、中田喜直の「日本の四季」及びAstor Piazzolla(ピアソラ)の「ブエノスアイレスの四季」(山本京子女史によるピアノ編曲)。

 

『日本の四季』は、6曲から成るピアノ連弾 作品。

 

ところで、作曲家の中田喜直氏は、「ちいさい秋みつけた」や「めだかの学校」「夏の思い出」などを作曲された方。

 

難解な現代音楽に疑問を持っていた中田氏が、美しく楽しい現代の音楽を目指し、日本人に馴染み深い歌曲や唱歌を 随所に挿入しながら作曲した、という。連弾ならではの 幅広い表現を生かし、日本の繊細な四季の変化 が、ダイナミックに描かれている。

 

1. 春がきて、桜が咲いて

「さくら横丁」、「春が来た」、(中田氏の父親である中田章氏作曲)「早春賦」が挿入され、可憐な春が描かれる。

 

2. 五月晴れと富士山

 爽快な五月晴れが朗々と歌われ、最後に「富士山」が現れる。

 

 3. 長い雨の日と、やがて夏に

憂鬱な梅雨の後、次第に光が増し「夏の思い出」に到達。

 

4. さわやかな夏とむしあつい夏と

爽やかな「夏は来ぬ」の後、蒸し暑さと台風 が一気に季節を変える。

 

5. 初秋から秋へ

「小さい秋みつけた」が秋の訪れを告げ、「もみじ」、「まっかな秋」が朗らかに歌われる。

 

6. 冬がきて雪が降りはじめ、氷の世界に、やがて春の日差しが 

凍てつく雪が「雪のふる街を」と共に描写された後、次第に春が戻ってくる...。

 

CD制作発表の会には足を運ぶことができなかったが、CDを頂いた。やはり「日本の四季」は懐かしく感じるものがあり、胸にグググとくる。

 

また、後者『ブエノスアイレスの四季』もそれぞれがブエノスアイレスの訪れる季節の雰囲気を見事に表現した作品として人気を博しているそうだ。そして、山本女史の編曲は、ハープのようなグリッサンド奏法、打楽器を叩くようなパーカッシブな奏法、二人の手が交差するなど、弾き映えするものだそうで、そこはやはりご夫妻ならではの、息があったところが素晴らしい!

 

毎日何度も聞いているので、子供達にママ、いきなりどうしたの?と聞かれる始末。苦笑 忙しくても、心を失わないように、音楽の旋律に耳を傾けられる余裕が欲しい。心と体を心豊かな深いリラックス状態に、導いてくれる1枚。

 

 

 

 

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