自分を映す鏡 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 

 

友達の友達はみな友達だ。世界に広げよう、友達の輪!

 

これは、テレビ番組『笑っていいとも!』テレフォンショッキングの合い言葉だった。しかし名言だと思う。

 

友達の友達はみな友達。...FBで在ミラノ邦人の誰かを検索すると必ず誰かしら共通の友達が出てくる。狭い社会だから大抵、こういう人知っている?と聞くと、友達経由でわかることが多い。逆に相手も直接面識はなくても私のことを知っている人も多いから驚いてしまう。というか、恐ろしい。

 

とはいえ、知り合いと友達は違う。どこまでを「友達」というか。

 

家族との関わりは言うまでもなく大切な人間関係であるが、これは、選ぶのことのできない関係。対人間として、いかに尊重しあうかが大切。

 

人間関係の素晴らしさは、その関わりによって自分を磨き、力をつけ、成長することができる...切磋琢磨し合えるプラスの関係。「友達」とはそういう間柄でいたいもの。

 

お互いが傷つけ合わず、仲がいい、というのは表面的すぎてあり得ないことだろう。とは言っても、私は、なるべく人とはぶつからないように生きてきているので、時に相手によっては息苦しくなることもあるが、波長があって、意見が合わない時も納得するまで話し合える友人は大切にしたいと思う。お互いが心を開いた状態でいるのが理想。

 

いつも話に出てくるシスターP、は私にとって両親よりも年上だからやはり「シスター」という目上の人感覚があるのだが、シスターは私のことを「友達」と言ってくださる。それは嬉しいこと。あなたといると楽しい。嬉しくなる、これほどお褒めの言葉はないだろう。そんなこと、家族で誰が言ってくれるだろうか?

 

本音と本音でぶつかり合い、影響し合える間柄は、年を重ねるごとにより深まり人間関係の楽しさ、お互いに生きていることの嬉しさを感じさせてくれる。

 

今、私には「友達」と言える人が何人いるだろう?相手から何かを学ぶ、自分に欠けているものを奪おうとする姿勢、結びつくものを見出そうとする前向きの心が人と人とを結び、その交友関係はずっと続く。また、自分が持っていないものを友達の中に発見する楽しさ...それが, 自分に戻ってくることさえある。物理的距離は関係ない。

 

素敵な出会い、付き合い方をするには、私自身ががまず本音で振る舞い、自分を磨き、若々しく素敵でなくてはならない。

 

友達とは....自分を映す鏡、だな。