見取り稽古 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 

 

 

最近、空手の稽古中、他人の演武をみて気づいたことを全員に言わせることが多い。特に子供は自分の演武が終わると、人のを見ていないことが多いので、集中して見続ける稽古でもあるようだが、それ以上にやはり人の技の良い点、悪い点を見ることは大切で、またそれも勉強になる。

 

なるべくならば、上手い人の技を見て盗む。見取り稽古というのは実に合理的な稽古方法だと思うが、なかなか実践は難しい。

 

体軸/足捌き/運足/間合い/キレ、強さ/残心

 

ところで、月心会イタリア本部の大会は、春の「翔舞の陣」は他流派試合。先日の秋の大会である「華厳の陣」はイタリア本部大会であるが、やはり他流派と一緒になった際、特にきちんとした見る態度を示すことは、日本の支部でもあるし、武道として大切なこと。「大会を見ることも稽古の一つだよ〜」と子供達に言って回っていた。苦笑 もちろん、大会のみならず、普段の稽古から同じことが言える。また見学の父兄方も同じ気持ちで見ていて頂かないといけない。

 

宮本武蔵の「五輪書」の中には、「目には観の目と見の目があるが、観の目を強くし、見の目は弱くする。」という言葉がある。

 

これは、相手の動きを「目」で見てから行動を起こすより、「観の眼」つまり「心の眼」で相手の動きや心理を良く観る事が大事だということを説いてる。しかし、相手の心を読む、ということはそうそう簡単ではない。

 

稽古や試合を拝見して学ばせて頂く。そして相手に対する敬意を持つことが大切。

 

「体の鍛錬」と共に「心の眼の鍛錬」が非常に大事。常に意識を持つこと。

 

日々精進だ〜。