小春日和 〜 サン•マルティーノの夏 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 

  

 

 

「小春」とは昔の暦の10月のことで、今の暦に直すと11月から12月の初めごろに当たる。また、「日和」は晴れて良い天気という意味。つまり「小春日和」とは、秋の終わりから冬の初めごろの、まるで春のようなポカポカした晴天のことで、まさに今日が「小春日和」である。

 

ところで、「小春日和」は北アメリカでは「インディアンサマー」、ドイツでは「おばあちゃんの夏」、ロシアでは「女の夏」、ここイタリアでは、「サン(聖)マルティーノの夏」と呼ばれている。

 

なぜ「夏」なんだ?緯度が高いからか?謎。

 

伝説によると4世紀の11月11日、貴族出身でローマ軍団の将校であったマルティーノが、晩秋の氷雨が降る日に馬を進めていると、一人の物乞いが寒さに震えていた。これを見たマルティーノは、剣を抜いて自分の羽織っていた白い近衛将校用マントを2つに裂き、片方を与えた。

 

しばらく行くと、別の物乞いが同じように寒さに震えている。彼は自分の残りのマントを与えたが、天がこの行為を見て、寒さを和らげたと伝えられている。

 

 

エル•グレコ『聖マルティヌスと乞食』

 

立冬を過ぎ、雨続きだったが、小春日和を迎え、また冷たい北風が吹いて本格的な冬へと近づいていくのだろう。


貴重な小春日和の日。wiki曰く3日続くというが、週末のミラノは晴れのち曇り...

 

穏やかな 小春日和に つい昼寝

朝顔も 小春日和に 狂い咲き

久々の 秋空野菜 干しまくり

晴れたので 臭い防具も 干しまくり

落葉の トラム通りに 愁いあり