記憶と忘却 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 

 


ドイツの心理学者、ヘルマン・エビングハウスは、記憶と忘却の時間的関係を測定するために、機械的な意味のない3文字綴りを暗記し一定時間経過後、どの程度思い出せるのかを実験によって調べた結果をグラフ化した。これが画像の忘却曲線である。

エビングハウスの忘却曲線によると機械的な暗記、例えば自分と何の関係のないことや興味の無いことをただ暗記するだけの作業の場合は翌日には7割以上忘れているらしい。

 

人間は一度覚えたことも時間が経つにつれて忘れてしまう。忘れかける72時間後あたりにもう一度覚えなおすこと。このことで頭に定着する確率がかなり高くなるというが、年のせいか、72時間後あたりに忘れかけるどころかすぐに忘れてしまう。だから、大事な見たこと聞いたことはすぐにメモをしないと記憶に残らない。

 

私生活の中で、空手の稽古などは、繰り返すことが重要。注意された事を直すことで、上達するのですぐに注意された事、習った事をメモしていないと、復習どころか、何を言われたかさえ思い出せず、また、復習しない学習は何もしなかったことと同様。何年かかっても上達できない。あちゃ〜。

 

今日も新しいことを学んだ。(でも確か以前やった記憶もなきにしもあらず...)二人組になって右上段突き、左中段突き、そして相手も自分に同じように突いてくるので、左外受け、左内受けで受けるのだが、その4つの動作がいちいち声に出し確認しないとできないし、なかなか早く進めない。頼むよ....と師範。うわっまたどこかに書いておかないとまずい、まずい...。

 

型の数も増えてきて、また古武道もヌンチャク、棒術、釵と複数かじってしまったが故に、形の数が増えてくると、もう頭が飽和状態。まずいわ...もう形は一つくらいに留めておいて、それを極める、とした方がいい。「あっ無理なんでいいです」ふと口にしてしまったら、師範に怒られた!自分で決めるな!まずは伺いを立てて、はい、そうか。じゃあやらなくていいよ、となるのに、消極的すぎ!!と。

 

いやいや、いずれにしても会話に「あれ」「これ」の代名詞が増えてきたわ...最近じゃ自分の年齢さえ時々わからなくなっている!!記憶がないというか認識がないというか...爆

 

年齢と共に印象が残るほどの刺激が少ない生活か?といえば、いえいえ、毎日刺激的。これほど、人に会い、あれやこれやと頭が始終動き回っているアラフィフ女子も多くはないだろう。しっかーし、である。やっぱり10年前とは違うのだ。


人間、予習や復習を繰り返し、時に暗記するようなこともして、脳を刺激し、記憶に残すようにしなければならないが、老化防止には前頭葉刺激も大切!空手の稽古では、準備体操に子供達は逆立ちをしているが、逆立ちやでんぐり返しは大脳(特に前頭葉)の活動を発達を促し精神発達に寄与するそうだ。そういえば、故森光子さんもでんぐり返しをしていたっけ。(でも吐き気がしたらやめよう。苦笑)

 

空手道に精進し、死ぬまで健全な肉体とボケない頭を維持したいもの。結局空手に行き着く...笑