2020年東京オリンピックで初めて空手が正式種目となったのだが、世界空手連盟(World Karate Federation, WKF)は、現在では2年に1回の割合(偶数年)世界空手道選手権大会が開かれている。現在まさにスペインはマドリッドでその大会が行われているのだが、ちょうど明日の土曜日、個人型の決勝が、明後日の日曜日には団体戦型の決勝が行われる。いずれも決勝戦は日本対地元スペイン。ちなみに2020年東京オリンピックでは型の団体戦は行われないそうだ。
驚いたのは、年に6回もプレミアムリーグというのも行われており、とにかく大会に追われているような調子。現在の個人型の世界ランキングはこちら。
今回のマドリッドでの世界大会での結果はポイントが12倍になるという。とはいえ、世界ランキングって、「空手道」も”Judo"同様”世界のKarate"と競技化され、特に組手はスポーツ化してきている感じを受ける。
ビデオを見てると、コーチだか周りの声援がうるさい、というか言葉も汚い。組手では相手の足を持ち押さえつけ、逆の足を蹴り上げ倒して、一撃を与え、ヨッシャー!ではないが何か言葉を言ったり、ガッツポーズをとる選手などもいた。
武道には、勝敗が決まっても油断せず,相手のどんな反撃に対しても対応できるような身構え,気構え、として「残心」がある。この気迫に満ちた静謐さが武道の美しさでもあるのだ。勝っておごらず負けて悔やまず,常に節度ある態度を堅持する。これぞ残心。これぞ武道の精神。
多くの選手が相手に背中を向ける。なんだか気分が悪くなる。「残心」には戦った相手に対する敬意や道場内での意識、態度、所作も含まれているのだ。
スポーツ競技としての空手に「残心」はなくてもいいのだろうか? 本来武道はむしろ「残心」が一番大事。
違和感が残るわ〜。
WKFオフィシャルHP
全日本空手道連盟
https://www.jkf.ne.jp/national_member
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