茶帯 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 

 

 

「空手」ネタが続く日々。苦笑

 

ついに茶帯になった。

毎回帯の色が変わるたび、嬉しく思うが、今回は非常に感慨深いものがある。

 

これから黒帯昇段までどれくらい時間がかかるかわからないし、また黒帯はゴールではなく、新たな出発点でもあるのだが、やっとここまで来た、という思いがひとしお。

 

入門し3年半。白帯からみた黒帯は遠い道のりだが、その一歩手前の茶帯まで必死だったので長かったというよりはむしろあっという間だったといえる。それよりも、怪我をして止まっている4ヶ月が長かったこと。その止まっている間に、次男に先を追い越されてしまった。

 

他流派経験者である長男と次男とで3人で始めた。彼らは年齢的にやる気にも波があり、よって出席率も低く、出席カード1枚24回分のカード2枚近く私より遅れをとっていた次男。それがあっという間に越されてしまったのだから、彼にスイッチが入ったのは逆に良かったのかもしれないが、私としては、一緒に進めず落ち込んだものだ。長男に関しては出席カードを途中で失くし、現在の出席率は全く把握できない状態。進み具合も一番遅れてしまっている。

 

はじめ、子供達はママに負けたくないと言い、私も子供たちに負けたくないと思った。しかし、すでに長男、次男とも稽古に臨むペースも姿勢も別々のものとなった。今は自己との闘いである。

 

ここで改めて初心に戻り、正しい前屈、四股、正拳突きを極める。そこに時間を費やすべきであり、意識の変革が必要だと師範に言われた。

 

今やっている型「チントウ」はまずは基本稽古がきちんとできて、初めてそこから「型」、もしくは「組手」へと繋がるようになる。また体の中心軸の意識も重要で、これがきちんとしていなければ結果的に姿勢さえも崩れてしまう。

 

また、「形」「流れ」を捉えるだけでは単なる踊りのようなのもの。武術として、この動作が何を意味するか、常に敵の存在をイメージし型を打つことが必要だろう。

 

とにかく、今までは教えてもらう「受身型」で、ある意味気楽だったが、これからは人に教えることで、自分が改めて学べることも出てくることだろう。これから1級を通過し、昇段までのあいだ技術面はもとより、精神面、人格形成の面においても成長が必要となる。

 

年内に7,8人の黒帯が誕生するが、彼らの背中を見、わくわくしつつ背筋が伸びる思いでいっぱいだ。

 

頑張ろうっと!