懇談会の季節 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 

 

新学期が始まり1ヶ月。

 

児童生徒、そして家庭もだいぶリズムが整ってきたところだろうか?

 

そろそろ、保護者懇談会がある時期かな?と思っていた矢先、次男が帰宅と同時に「今日の夕方から懇談会だって。学校行って‼︎」と言う。えっそうなの?

 

高校生ともなると、家庭と学校関係は全てオンラインでのやりとり。特に毎日の出席や成績関係などが表記される”Registro online"とHPは定期的にチェックするよう学校から言われている。前記の方は、特に長男が遅刻がちなので今年は目を光らせているのだが、掲示板なるコーナーには、学校からの連絡がことこまめにほぼ毎日投稿されるので、特にそれはチェックするよう友人が教えてくれたが、次男の学校の方は、掲示板コーナーはまだ何も掲載されておらず。慌てて、HPの通達欄の日時を遡りチェックしたら、出てきた出てきた...日にちはクラスによって2回に分けてあるが、またクラスごとに時間と教室が指定されていた。気がつかなかったわ!!危ない!危ない!

 

中学以降になると懇談会というと、全教科の教師軍が教壇の前に並び、一科目ずつ授業の内容やらクラスの現状などを説明していくが、どちらかというと愚痴られることが多い。とはいえ、初年度だし、教授軍やら保護者と顔を合わせをしておくことは大切だ。(お互い値踏みをするというか...)

 

次男のクラスは24名。実際この1ヶ月一度も登校してこない生徒がいるらしいので、事実上23名のクラス。本来46名の保護者がいるところ、懇談会の出席者は6名。私以外は皆イタリア人だった。申し訳ないが、外国人で懇談会に出席する人は少ない。多分、仕事を持っている人が多いからだろうか?それとも子供の教育に興味がないのか?

 

長女の高校はちょっとスノッブな雰囲気で、保護者にとっても母校である人が多かったせいか?常に懇談会は出席率が高かった。長男のクラスも1年の時は皆熱心だったが、徐々に子供の学校の状況と同様、一人減り、二人減り...と減っていった。私も長男が不真面目なので、顔を出すのがみっともなく感じるようになってきた。

 

それでも以前は、現地校の他に補習校もあったのだから、この時期、やれ授業参観だ、やれ学級懇談だ、個人面談だ、とあり、特に現地校での教授軍や保護者の名前を覚えるのが苦手で頭をよく抱えたものだ。

 

今日は準備ばっちり。次男のクラスの教授軍のリストを書いていった。教授の自己紹介とともに、リストの横に彼らの特徴(年寄り、メガネ、暗い、頭モジャモジャ、頭白...などと勝手にイメージ)を書き込んだ。次からはなんとか覚えていけることだろう。(本当に辛いんだわ!)

 

教授軍は、あからさまにmaleducato, しつけが悪い、とは言わないもののそのようなニュアンスで、どのコメントもポジティブなものはない。特に電気関係の生徒がほとんどなので、男子ばかり。まだまだお子様なのだろうが、この年齢の男子は本当に言うことを聞かないのは、オラトリオを見ていてよくわかる。現に体育の先生が「ここはオラトリオではありません!」と嘆いておられた。そういう子はやはり悪い成績をつけて脅すしかないのだろう。いって効くなら問題にはならないはずだ。苦笑

 

教授軍は20分で去っていった。その後、残りの6名で保護者の学級員二人を決めてよね!という。3分の1の確率...あちゃ〜。

 

ところで、イタリアは何事もいい加減なのに、学校の保護者の学級委員を決めるのは、必ず準備された用紙に投票し、保護者の中から、得票内容をことこまめに書いて提出する係.scrutini2名、それプラス代表者presidenteも決めなくてはならない。

 

もともと保護者6名の中から学級委員を2名、得票チェック要員が3名。そして一人が急用で帰ると言いだしたので、結局私も巻き込まれれ、資料を作成した。皆で字がちっちゃくて読めないんですけど〜。意味もよくわからないし。と文句を言い合う。通常投票時間として2時間教室で待たなくてはならないが、この時点で来る人もいないでしょう?と皆で口を合わせ、はい、終了!!

 

イタリア人はなんだかんだ学級委員は手を上げる人がいるから助かる。立候補者が数名いると本当に選挙になるのだ。上記長女の高校では保護者全体の、いわゆるPTAの役員を決める時は本当に立候補者が多くて驚いた。言うまでもなく皆その高校の卒業者。愛国主義ならぬ愛校主義者。私立でも有名校はそういうところが多いらしい。

 

まあ、少人数ではあったが、代表者も決まり夜にはとりあえずそのメンバーのWhatsAppグループが出来た。皆真面目な感じ。私一人外国人でも平等に扱ってくれた。

 

イタリア人の中に入り、あの勢いで子供の教育、と言うよりも授業内容をすべて把握し、各教授の文句を言う保護者を見ると、毎回辟易してしまう。その空気が嫌で、無関係の顔をしてしまうせいか?またはイタリア語が全く解せない?と思われるのか声をかけてくる人さえ、いないクラスもあった。

 

とはいえ、やはり学校の種類、雰囲気によって来る生徒も保護者も、もちろん教授の顔ぶれも違う。人に流されず、好成績は求めないが、そこそこでいいので卒業してよ、と思う。

 

6名の保護者とは、学年末にアペリティーボしましょう!と言って別れたが、次男に聞いたら皆好感の持てる生徒の母親達だった。安心。

 

初顔合わせ、そしてファーストインプレッションは肝心である。