天国言葉と地獄言葉 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

自然災害の続く日本...。心配と不安がいっぱいでため息ばかりの人も多いことだろう。

 

しかし、「明日」という字は”明るい日”と書く。

 

明日が明るいなんて誰もわからないけれど、希望を持って明るい日にしたいのは誰もの願い。前向きさが必要だとつくづく思う。「明るい日」にするためには「光」が必要。「光を運ぶ」ことで人は「輝く」。それは受け身ではなく、自分で運ぶしかないと思う。明るい日を明日、そしてまた、その明日に運ぶ。それが「運命」。人の生きる道。

 

ところで、言葉には「天国言葉」と「地獄言葉」の二つがあるという。

 

「天国言葉」
・ついてる・愛しています・うれしい・楽しい・感謝してます。・しあわせ・ありがとう・ゆるします

「地獄言葉」
・ついていない・不平不満・グチ、泣きごと・悪口、文句・心配ごと・ゆるせない


「天国言葉」を使う人の所には、人が集まるといい、「地獄言葉」を使う人の元からは、人が去っていくという。

 

確かにネガティブな事ばかり言う人といるとこちらがめげそうになってしまう。

この夏、なるべく父のそばにいて、少しでも生きる希望、喜びを感じて貰えれば帰国した意味もあるかも?と思ったが、出てくる言葉は「無理」「無駄」が多かった。80歳過ぎてそう簡単に人間変われるものではないだろう。でも日々の心がけが重要なんだと勁く思った。

 

ところで、先日もシスターパオラのところに行ってきた。会った瞬間「わあ、嬉しい。今日辺りあなたが来てくださる気がしてたの。嬉しいわ〜。」と「嬉しい」の連発。入院中もシスターのところに行くと、「あなたが来るとね、同室の人たちも喜ぶのよ。」と言ってくれた。すると単純な私はますます嬉しくなり、毎日通い、シスターが退院した日にも、後から同じ階の人たちの元に挨拶に行ってしまったくらいだ。挨拶なしに会えなくなるんじゃ寂しすぎる。私は、単にシスターに会いに行っているだけだが、「嬉しい」と言われるとこちらも嬉しくなるのだ。

 

売り言葉と買言葉、という言い方があるが、人間はかけられる言葉一つで精神状態も上がったり、下がったりするもの。オラトリオで口の悪い小、中学生に会うと、カチンときてしまう。

 

言葉は心のあり方。良い言葉は良い人生を作る、と信じたい。良い言葉を心がけ、良い影響を与える人でありたいもの。