ミラノのパワースポット | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

私にとってのミラノのパワースポットは"メルカート"。霊場とか聖地と言う意味合いではなく、”エネルギーを得る場” 。

 
しかも、ちょっとスノッブな地域のメルカートとか、日本人がよく行く、すべてが高いワグネルのメルカートなどとは違い、ここはどこ? 私は何人だったっけ? と思うくらい人種の坩堝のメルカートへ行くと、いきなり気分が上昇してきて頭の中でケテルビーの「ペルシャの市場にて」がBGMになってしまうほど。爆 情感溢れる曲想は、市場の風景、出入りするラクダの隊商や蛇使い、占い師、物乞いなどを思わせるのだが、子どもの頃よくレコードで聴いていたので、そのせいかなぜかノスタルジックになる。(日本から戻ってきたばかりなのに!爆)
 
一ヶ月半ぶりのメルカート。知り合いのお店の人たちに「おかえり〜!」と声をかけられる。八百屋のバングラ屋台から「エッコ、モシモシ〜!!」と歓喜の声。
 
ハローは挨拶の言葉だが、電話に応答する時もハローであり、それは日本語では「モシモシ」であるが、挨拶に「もしもし」はないでしょ!と言っても彼らには通じない。まいっか。日本人を見れば必ず、「モシモシ」と来る。なので、逆にバングラ語で「ありがとう」と「さようなら」を教えてもらったが、毎週忘れてしまい、その度に「なんだったっけ?」と聞く始末。予習してから行け〜!!
 
ところで今日は、ご主人のお仕事でミラノに来たばかりの方とお会いした。彼女とはブログを通じてご連絡頂き、一年くらいメールでやり取りをして来た。お子さんの学校の件などで友人を紹介。一緒に歩きながらお子さんが屋台に興味津々。旬の野菜や果物が安く食べられるのは嬉しい。
 
私も、桃といわしを購入。潰れた円盤型の桃、”saturnina”(日本では蟠桃と呼ばれるそうだ)は甘さも水分もたっぷり。なので1キロ購入。 いわしも1キロ4.9ユーロ。500g購入。夕飯はいわしの梅煮と蒲焼を食した。
 
それにしても、イタリアの現地校は9月の2週目から始業なので、まだ休暇から戻ってきていない人も多い。メルカートはイタリア人のお年寄りと外国人、とくにアラブ系でいっぱい。しかも、大きなベビーカーや買い物用のコロコロカートを押す人たちでごった返している。
 
そして、行き当たりばったり近くのバールで休憩。その通りでは、唯一イタリア人経営のバールもついに中国人経営に変わっていたではないか!外に席を取ったが、椅子が足りなかったので隣にいらした老婦人達に椅子を一つもらえないか?と聞くと、女友達が来るから、といって断られた。すぐに二人おばあちゃんが登場。四人でお昼前に乾杯しているではないの!きっと皆未亡人なのだろう。すごいパワーだなあ。
 
アイスコーヒーを飲みたかったが、その辺のバールで日本でいうアイスコーヒーなどなかなか説明しても作ってもらえず。コーヒー(エスプレッソ)に氷を入れてくれる?と言って頼んだ。大抵、ポトンと氷一つが浮いていて、たちまち溶けて生ぬるいコーヒーになることがあるが、さすがにそこのコーヒーは氷のキューブが3つくらい入っていたので、すぐに水を足した。味はまあ...そんなもんだろう。笑 
 
弾丸トーク、約2時間。子供達の学校が始まったらまた会いましょう!と約束。
 
カオスなメルカートで人々のエネルギーを感じ、パワーを分けてもらう。私にとってメルカートはそんなところ。